ここを訪れてくれる方の何人かはご存知だと思いますが鈴スペの息子は脳性マヒによる嚥下障害で気管切開をしています。その息子が今意識不明の重体でで集中治療室にいます。治療室に入って三日目ようやく希望が持てましたのでいったん帰宅しさらなる戦闘体制を整えているところです。
事の発端は木曜日の明け方、両親からたたき起こされて、息子が心肺停止だと・・・何がなんだか分からずにとにかく病院へ車を飛ばしました。どうやっていったか今はよく覚えていません。着くと処置室で息子が眠っていました。
まずは息をしていることにほっとしながらも、どういう状況かよく分からずにそのまま集中治療室へ直行。病院側では原因が分からないとの事。ウィルスが悪さをしているのではとの予測を立て治療へ、というかまずは現状回復への処置が始まりました。
その日はなんとか落ち着いたのですが、次の日の夕方鈴スペが息子を見ていると突然酸素濃度が下がりだし、呼吸がストップ。そこからは大騒ぎしてなんとか心拍復活し呼吸も戻りました。そして数時間後にまた同じ症状が出て大騒ぎ。この時は平日だったため多くの看護士と主治医がそばにいてくれたおかげですばやい処置が出来てなんとか助かりました。まさか自分の息子の命がこんなに易々と消えかえるとは自分の無力さに愕然としました。自分たちは呼びかけることしか出来ないのですから・・・
この3回目の心肺停止の時に気管切開部分のカニューレを外し直接吸引すると、ドロドロとした痰が多く吸引されてきた。長い時間かけてゆっくりと吸引し、その後呼吸も落ち着いてきた。そうやら今回の原因は気管に溜まった痰が気管を塞ぎ、一時的な窒息状態に陥ったのが原因かも知れないとの事で、耳鼻科の先生にファイバーで診てもらうと、大きな塊が気管にありそれには小さな穴が開いていて、現状そこしか酸素の通り道が無い状態だった。つまり原因が分かるまでにここまでかかったことになる。今は非常に安定しており土日様子見て月曜日から積極治療に進んでいけたらって思っています。
さてなぜ鈴スペがこんな事を書いたかと言いますと、この時期に気管切開した子供が多く容態が悪くなっているっていう情報を先生から聞いたからだ、鈴スペ家の経験が他の誰かの役に立たないだろうかと思い日記に書きました。何せ木曜日の午前中は施設で楽しくお遊戯をしていた息子が夕方熱を39度以上出て泣き止まず、入院後それまでシャバシャバだった痰が突然吸引できなくなり、その後気管が詰まった。本当に急激にここまで症状が変化して行ったかどうか分かりませんが、もし似たような症状の方がいらっしゃれば「痰が詰まっている可能性」を考えてみてください。ちなみにうちの息子は加湿器&ネブライザーを使用していてこの状況でした。
そして今回の入院で思ったのはやっぱり「よく話すこと」だ。
主治医とも看護士とも。特に看護士は時間によって交代していくのでその都度、僕たちは息子の知っていることを丁寧に説明しました。普段のこの時間の息子はこうだとか、体のこの部分はこうだとか色々。
治療方針を決定するのはあくまで主治医と病院サイドだけれど、こうやってきちんと話あっていくと少しでも息子にとってよりよい治療に繋がっていると思う。
あとはパートナーとの話。自分を責めることしかしない妻には間違った事はひとつもしていないって言い聞かせたり、無理やり寝かしつけたり・・・まあこちらも色々。事実、妻が正確な行動を取ってくれたおかげで息子は無事なんだし、起こった事にたいしても色々考えないといけないんだろうけど、今は「これから」だから。
3度のダメージを経て息子はどんな状態で戻ってくるのか分かりませんがまず今は退院を目指してがんばって行きたいと思います。こんな深刻な状態のなかでも鈴スペと妻の間には「笑い」もあるんですよ。それではまた病院に向かいます。次に日記を書くときはきっとよい知らせです。
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