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ふるっぴ@ Re:時は流れても、私は流れず(08/26) もうすぐ2016年の夏です。みんな元気…
ヤンスカ@ Re[1]:時は流れても、私は流れず(08/26) furuさん ふるっぴ、お久しぶりです! よ…
ヤンスカ@ Re[1]:時は流れても、私は流れず(08/26) gate*M handmadeさん うお~!お久しぶり…
furu@ Re:時は流れても、私は流れず(08/26) 勝手に匿名コメントを残し、怪訝にさせて…
furu@ Re:時は流れても、私は流れず(08/26) やっぱり元気やったな!? 良かった。

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2007.04.03
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カテゴリ:仕事バカ一代
ええ、実は3月末をもちまして、
20年近く所属しておりましたプロダクションを辞めました。

さっき、事務所のホームページを訪ねたら、
さっさと私のプロフィールは消去されておりました。

正式にお別れのご挨拶に行くのは明後日の予定です。

思い起こせば、高校時代…
NHKの放送コンクール・朗読部門で入賞したことから私の進路は決まりました。

短大へは推薦入試で入り、放送部でアナウンスを勉強。
卒業生の先輩がファッションショーの司会の仕事をもってきてくれたのが、
初めてお金をいただいた経験です。
大手アパレルのあるブランドの販売促進イベントの専属として西日本の各地をまわり、
広島で事件が起こりました。

この司会の仕事。

ショーの流れは教えてもらえるし、紹介する服の説明もしてもらえるが、
自分で原稿を書いて、つなぎのしゃべりはアドリブでやらなきゃいけなかったんです。
最初は、若さゆえ拙い失敗も多々やらかしました。
セレブなお客に向かって、学生っぽいしゃべりをやらかしてしまったり、
私自身も商品を着て宣伝しなきゃいけないのに、立ち居振る舞いがガサツで叱られたり。

でも、1年もすると何とか形になってきて、仕事にやりがいも感じてました。

そんな時に広島市内でのデパートのフロアショーが決まり、
前日から準備のために泊り込み、コメントも仕上げて、当日はりきって会場に入りました。

すると…
控え室に現れた男性とキレイな女の子。
入ってくるなり、男性は私にイチベツくれて、
「キミはどこの事務所?」と尋ねてきました。

私は、正直に現役の学生であること、
先輩の紹介でこの仕事に加わっていることを話しました。
その男性は、アパレルの社員に名刺を差し出し、
「◎◎さんともあろう一流メーカーさんが、
こんなどこの馬の骨ともわからん子使ってるようでは、あきませんねえ~」

当時うぶだった「馬の骨」はその言葉と態度だけでびびってしまいました。

男性の正体は、全国区で有名なモデルエージェンシーのマネージャー。
広島で売り出し中のミスコン出身の女の子を、今日の仕事の司会に使ってほしいと
いきなりやってこられたのでした。

感じ悪い男性の影で、キレイな女の子は目を大きく見開いて、私の方を心配そうに
見つめていました。

あっという間に、アパレルメーカーの偉いさんもやってきて、私は別室へ呼ばれました。

「ヤンスカさん、申し訳ない!
 ちゃんとギャラはお支払いしますから、どうか今日の司会は彼女に譲ってください」

呆然としてしまった私に、さらなるショックが。

「どうしても、会社の付き合いの関係であのモデル事務所は敵にまわせないんです。
 もちろん、アナタには何の関係もないことですが、
 確かにヤンスカさんはプロじゃないし、こちらとしてもかばいきれないんです」

コムスメを相手に社員さんは、なんと土下座して謝るではありませんか!
とにかくうぶだった「馬の骨」は、こんなパフォーマンスにも動揺し、要求を飲み込み
帰ろうとしました。

「あ、待ってください。さっきの彼女に司会のやり方を教えてほしいんです」

今の私なら、断固お断りですが、「馬の骨」は素直でした。
控え室に行き、自分が昨晩作った原稿を気前よくモデル嬢にさしあげ、
彼女が「ごめんなさい」と謝ってきたことで、この人が悪いわけじゃないんだからと
色々レクチャーしました。

フロアショーは、3回上演でした。
1回目だけ立ち会いました。
さすが、プロモデルですから、私なんかよりはるかに見栄えがしました。
しゃべりは、たどたどしいですが、私の原稿はまあ良い出来だったし、
たくさんの拍手をもらって終了しました。

ああ、今後自分に声がかかることはないなあ…。

一人、現場を離れて新幹線に乗り、時間がたつうちに胸がザワザワしました。
なんか、おかしくない?
いくら素人とはいえ、別に私が悪いわけじゃない。
自分なりに必死に勉強もし、がんばったつもりだ。
どうして初対面の人に「馬の骨」扱いされなきゃいけないの?
クヤシイ~、もし私がどこかの事務所に所属するプロだったなら、
こんな屈辱は味わうこともなかったはず。

列車の座席でさめざめと泣いた若い日の私。

絶対、プロになって、あんなヤツら見返してやる!

本気でプロになることを決めたあの日の出来事です。


そして、私は養成所のオーディションを受け、1年間アナウンススクールに通いました。
私の目標は「競馬番組のアシスタント」。

レッスン後、すぐに地方テレビ局の契約アナの仕事に就き、そして幸運なことに
在阪局の憧れの競馬番組のアシスタントになることができました。
その後、1度目の結婚で仕事を中断するも、離婚後また番組のパーソナリティや
ニュースアナをやらせてもらいました。

しかし、今度はノドにポリープを作ってしまい、しゃべられなくなってしまいました。
仕事が怖い、何もかもイヤ。

自信をすっかり失くした私は別の仕事に就きました。
それが、旅行会社の添乗員です。
バスの中で握るマイクは、スタジオのマイクと大違い。
アクセントも関係ないし、しゃべるネタも制約が少ないから色々話題に出来る。
40人のお客を前に、自分のトークがウケたりすると楽しくて仕方がなかったです。

数年間、私はナレーター事務所と二足のわらじ状態で働いていました。

そんな中で、私は猛烈に声の世界が恋しくなってきました。
一度こうやって挫折したから、ものすごく力も抜けたし、
この状態の自分ならば絶対にいい仕事ができると思いました。

それで、添乗を辞めて事務所に戻りました。
私の担当マネージャーは、こんな気まぐれなタレントをこころよく迎えてくれました。
そればかりか、素晴らしいナレーションの仕事をたくさん広げてくださったのです。

もう大丈夫。
自分の軸がぶれないように歩いていこうと誓いました。

しかし、予定外の妊娠!
切迫流産・早産のために、仕事ができません。
いきなり休んでしまった私に、仕事は戻ってきません。

この頃から、事務所内の空気が変化していました。
短期間に次々とマネージャーが入っては辞める。
連絡ミスも増えてきました。

力のあるマネージャーならば、私の妊娠による急な降板のフォローもしてくれたはず。
私自身の至らなさも合ったかも知れないが、仕事量が激減!というのはなかったはず。

産後1ヶ月から、私は仕事を始めました。
ウーのためにお金が欲しい、自分のために基盤が欲しい一心で。

しかし、そんな中で信頼していたマネージャーが退職し、
自分の事務所を持つことになったと聞かされた時、私のキャリアもここで打ち止めかと
思いました。私の仕事の依存度が高かった人ですから。

彼は私の養成所時代からのお付き合いです。
それこそ「馬の骨」時代から育ててくれた人。
私の性格や行動パターンを理解してくれて、根気よく導いてくれた人。

だから、決めました。
彼が事務所を去って、半年悩み続けてきましたが、私も事務所を去ろうと…。

ウーの存在も大きかった。
母子通園を始めると、週の半分は埋まってしまいます。
これについても、相当悩んだけれど、
ウーと共に自分も育つ時間があってもいいかなあと自然に思えたので、
大切に過ごすことにします。

これから、細くともナレーターの道は続けます。
事務所の大きな看板を失くしても、声をかけてくださる場所もあるので。
しばらくは、空いた時間を使って自分を磨きたい。

そうして、状況がそろえば、やはり、あのマネージャーの元を尋ねたいかなあ。













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Last updated  2007.04.03 23:43:49
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