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カテゴリ:2009.12.13~
ブログ仲間さんのところで,複数,園で意地悪をされているという記事を拝見しました。
そこで,大変驚いたことなのですが,複数の事例で先生が「知らない」とか「知っているけど見守る」ということでした。 知らないのは,よほど巧妙と思いますが8歳以下で見破れないのは,よほど,大人がぼーっとしているか,観てないのでしょう。 「知っているけど見守る」というのは,私的には,バツです。 黙認は,加害者のやっていることを承認していることと変わらないからです。 同時に,被害者は,わかっているようなのに,放置されていることに,「自分はだいじにされていない」と思うでしょう。 私自身は,教育や心理学を専門にしていることで,子どもの問題行動への対応の仕方ということについて,講演をしたり,相談にのっています。 そのうえでいつも強調しているのが,「やられているこども(被害者)を守る」ということです。 何より,「守る」こと,「ケアすること」が優先されます。 なぜ,いじめている(意地悪をしている)側のメンバーを特定し,その「やっている子を指導する」が第一優先ではないのでしょうか? 被害者はいじめ(意地悪)をされて,心が痛んでいます。 交通事故にたとえれば,双方に過失があったとしても,けが人救助が第一優先ではありませんか?それと同じなのです。 異変に気付いた大人,できれば先生は,「おはよう。今日は雨だね~お部屋で遊ぼうね」と,挨拶にプラスアルファどうでもいい言葉を余分にかけるだけでも違います。 気にかけているんだよ,というメッセージをさりげなく伝えるのです。 言葉じゃなくてもいいのです,いつもより余分にアイコンタクトをすればいいのです。 おそらく,いじめられている子どもは目をすぐに逸らすでしょう。 「助けてほしい」気持ちと,いじめられてカッコ悪い気持ちがいりまじっていて複雑な表情をするかと思います。 さらに,やられている子を最初に「守る」理由は,先生がいじめている子をやっつけてしまったり,指導しても,いじめている子どもは「怒られたからやめる」くらいにしかならないのです。 6歳前後から上下関係に敏感になり,集団には同年齢の「ボス」が存在します。 ボスに逆らえない子どもたちが,ボスのいいなりになるという構図です。 つまり,先生がボスよりつよいボスになって,「いじめをやめろ!」と命令したところで,この構図はあまり変わらないのです。 結局,強い奴の言うことをきく,という点で同じという意味です。 同時に,「悪いこと(=いじめ)した子は,やられても仕方ない」に代わって,被害者と加害者が逆転することもよくわるからです。 だから,まだ年齢の低いうちは,やられている子を徹底的に先生が守る姿をみせることが大切なのです。 もちろん,ボスの首根っこを押さえる必要もあります。 なぜボスが,ボスの行動をするのか,指導者は問いかけ,観察する必要があります。 家庭の背景も含めて,丁寧に根気よく「個別指導」が必要でしょう。 このテーマは小学校1年生くらいの時期に,「旬」といわんばかり,どのクラスでもどの学校でも起きておかしくない頻出問題でもあるわけです。 いじめが起きた時,被害者を徹底的に守ることが一番大切なことなのです。 いじめられている子を守りながら,一人ひとりの違いを認めることの大切さを伝えていけばいいのです。 そして,被害に遭ってしまった子どもを守って,いたわりながら,またその子どもが被害にあわない方法,もしくは被害に遭っても大きな被害に発展しないで食い止める方法を伝えます。 一番簡単なのは,信頼できる人に話すことです。 どんなことがあっても,辛いこと嫌なことがあったら私に話してね。 何があっても,私はあなたの味方だよ! ーと伝えておけばいいのです。それが,親御さんであると一番いいのですが。 守ってきた大人の姿勢が本人に伝わっていれば,子どもは困った時に助けを求めてくるはずです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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