2009/09/08(火)23:27
New York Photographs
ことし7月3日、東京都写真美術館にはじめて行って、写真の無作為性が絵画にはないパワーを内包しうることを発見した。
作為で100%支配しきれない <写真> の宿命。
作為で100%支配するがゆえの <絵画> の弱み。
これは という写真に出会うと、脳はそれをもっとも好ましい様式で <絵画> に変換して認識しようとする。
この脳作動にも驚いた。
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マンハッタン。闇まで美しい街。光のなかの暗黒。暗黒のなかの鼓動。
(copyright) David Zwirner Gallery
Philip-Lorca diCorcia さんがとらえた42丁目の一場景。平成9年の作。
精緻な紙細工のように見える。エドワード・ホッパーの絵を想った。
(copyright) Yancey Richardson Gallery
Andrew Moore さんが切り取ったニューヨークのパレット(色構成)。平成14年の作。
ブリキとプラスチックの細工を、写真というジャンルが創造してしまった。
いずれも 『ニューヨーク・タイムズ』 紙 「街場を撮る匠がとらえたニューヨークの闇と光の記録」 (平成21年8月14日) から。
ニューヨークの写真ギャラリーが共同企画 "New York Photographs" を催しているのだそうだ。心ひかれる。