はっぴいえんど
「はっぴいえんど」と言って、わかる人はどれくらいいるでしょうか。すぐピンと来る人は、団塊の世代やポスト団塊世代の一部の人々、あるいはそれ以降の世代で音楽に詳しい人だろうと思います。この「はっぴいえんど」は70年代前半の日本のバンドです。今考えるとそうそうたるメンバーです。松本隆(Ds)、大瀧詠一(G,Vo)、細野晴臣(B,Vo)、鈴木茂(G,Vo)の4人ですが、鈴木茂以外はどこかで聞いたことのある名前かも知れません。松本隆は、その後作詞家に転進し、80年代の松田聖子の曲の多くは松本隆の作詞です。大瀧詠一は「幸せな結末」などでも有名ですね。ちなみに太田裕美のシベリア超特急、ではなくて(全然違うぞ!)、「さらばシベリア鉄道」は松本隆作詞、大瀧詠一作曲です。細野晴臣は、YMOチルドレンは皆知っていますね。忌野清志郎・坂本冬美とHIS(旅行のエイチアイエスではありません)を結成したり、また森高千里と一緒にCMに出たりもしました。はっぴいえんどが登場した頃、日本の音楽シーンでは、ロックは日本語で歌うべきか、英語で歌うべきかの大論争が繰り広げられていたそうです。今ではディベートのネタにもならないような話ですが。当時は英語派の代表格が内田裕也で、日本語派ははっぴいえんどだったそうです。具体的にどういう議論が展開されたかは私も殆ど知りません。1stアルバム「はっぴいえんど」は日本語ロックの金字塔」ともいわれています。日本語ののせ方に苦心している様子はうかがえますが、曲自体はなぜか古さを感じません。個人的には自分でライブでも演奏してみたいと思えるような、格好いい曲が揃っています。詩もかなり独特で、「~んです」という歌詞が沢山出てきます。私はその中でも「春よ来い」は結構好きですね。童謡の「春よ来い」や松任谷由実の「春よ、来い」とは全く関係がありませんのでご注意を(笑)。歌詞を下記に引用しますが、一人暮らしを経験した人の中には、これと同じような思いを抱いたことのある人もきっといるのではと思います。お正月といえば 炬燵を囲んで お雑煮を食べながら 歌留多をしていたものです今年は一人ぼっちで 年を迎えたんです 除夜の鐘が寂しすぎ 耳を押えてました家さえ飛び出なければ 今頃皆揃って お目出度うが言えたのに 何処で間違えたのかだけど全てを賭けた 今は唯やってみよう 春が訪れるまで 今は遠くないはず春よ来い最近はCDレンタル店でも割と置かれるようになりました。