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与乃登へご相談をされた方の中にはこんな方がおられました。
中年の男性が思い詰めた様子で相談に見えました。 与乃登「どうなさいましたか?」 男性 「はい。実は、家業のことでご相談が。」 与乃登「後継ぎの問題ですね。」 男性 「え?よくおわかりで。話せば長い内容になるのですが。」 聞くところによると、この男性の実家は、代々続く織物メーカーだった。長男である兄が家業を継ぐことを厭がり、次男であったこの男性が会社を継いだ。業績の良くなかった会社を必死になって建て直し、ようやく、新技術の開発にもめどが立ち、これから と言うところになって、兄が娘婿に会社を譲れと言い出した。娘婿は全く畑の違う仕事をしており、経営者には向かないタイプ。 どうして突然言い出したか分からない。 与乃登「なるほど、お兄さんの突然の提案に困惑されているわけですね。」 男性 「はい。本当に突然なんです。今まで、仕事には見向きもしなかったのに。」 与乃登「断れない訳でもおありなんでしょうか。」 男性 「はい、先代の遺言で、兄が継がない代わりに大株主なんです。まだ、先代の息のかかった人が株主でいますから、兄の意向には逆らえないんです。」 与乃登「困りましたね。娘婿に継がせたい理由でも出来たのでしょうか?」 男性 「それはないと思います。娘婿は売れないロックミュージシャンですし、今になって何も変わったことはありません。」 与乃登「それでは継がせるのに無理がありますねぇ。」 男性 「そうなんです。私もまだ、やらなくてはならないことがありますし、これから中国産の安い輸入品と競り勝って行かなくてはなりません。難しい舵取りをしているときに、なんと無茶な事を言ってきているのか理解できないのです。」 与乃登「分かりました、視てみましょう。」 早速、神前に座り、霊視に入った。 はて、先代が出てこない。 これは何かあるな。 おやー? 落ち武者か? なぜ? この家は落ち武者とは関係がないはず。 与乃登「社長、落ち武者に何か心当たりはありますか?」 男性 「落ち武者ですか?いいえ、心当たりはありません。」 与乃登「そうですか。」 しかたない、聞いてみるか。 フレンドリーな連中ではなさそうだから、困ったな。 男性 「あ、そういえば、兄が最近引っ越した家が、殿様の別荘に当たるところで由緒ある家の跡だと言うことでしたが。」 おやー? 臭いな。 与乃登「ひょっとして、お兄さんが突然無茶を言い出したのは、引っ越してからではありませんか?」 男性 「あぁ、そういえばそうですね。ちょうどその頃から、急に、仕事に口を出すようになりました。」 なるほど、見えてきたぞ。 これは引っ越した家と関係があるな。 与乃登「そのお家の住所は分かりますか?」 男性 「はい、家にはがきが来ていたので、女房に聞けば分かります。」 与乃登「では聞いて頂けませんか。」 男性は自宅に電話して兄の住所を聞いた。 与乃登は住所を見て気が付いた。 与乃登「あぁ、なるほど、こういう事だったのか。」 男性 「え?兄の家が何か?」 この続きは明日と言うことで。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年09月30日 18時35分03秒
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