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よろず屋の猫

『黄昏の百合の骨』 恩田陸

やまふささんが御自分のブログ「からまつそう」で紹介していた小説、私も読んでみました。

なんですが、読んだ後、どうにも「?」だったので、ちょっと調べてみました。
どうやらこの作品は他作品の続編のようです。
『麦の海に沈む果実』
『図書室の海』の中の『睡蓮』
『殺人鬼の放課後』の中の『水晶の夜・翡翠の朝』

こちらを先に読んでから、本作品を読んだ方が良いみたいです。

うーん、これで読みたい本がまた出来ました。
やまふささん、ありがとう。


・・・と言うわけで、前の作品を読んでないので、とんちんかんなところはお許し下さい。

一気に読めます。
だから面白いのでしょう。
だからと言って良い作品であるかどうかと言うと、激しく「?」なのですよ。

たぶん私が前提の小説を読んでない為だと思われます。
と言う事はすなわち、これだけ読んでも楽しめない、ってことですね。

3つのの謎が存在します。
1つは主人公・理瀬がいる「こちら側」とはなんぞや?、と言う事。
命の危険があるほどの事なのですが、この作品の中ではほのめかされる程度で全然分りません。
従って読後感が悪いのですよ。
先に関連作品を読んだほうが良いと、私が思う所以です。

2つ目は「ジュピター」って何?。
これに絡んで疑心暗鬼になる登場人物たち。

もう1つは理瀬の周りで起こる、失踪や死亡が果たして事故なのか、それとも人の手によるものなのか、誰かが犯したものと言うのなら、それは誰?、というもの。
この2つの謎があるから、一気に読めてしまえる訳です。
「ジュピター」の謎は解決されます。
最後の謎は、全部が解決された訳ではないんだなぁ、とラストで思う。

登場人物が魅力的なことも、スラスラと興味をつないで読んでいける理由の1つだと思います。

理瀬が魅かれる男性が決して「こちら側」ではないことは、「あちら側」に対する憧憬の証でしょうか。
そしてその憧憬も、「こちら側」の人である理瀬自身すら自覚していない、心の奥底の隠れる自分の運命に対する抵抗の残り火だろうか、なんて事を思いました。

理瀬の友人である朋子。
自分が可愛らしいこと、それによって得られる影響力を充分理解した上で、無邪気を装って、その力を行使する。
その表現に思わず苦笑。
恩田先生、よく分っていらっしゃる。
でも男の子はなかなか気が付かないんだよね。(笑


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