ミチコとハッチン #22・最終回 「ありのままで走れ」 感想
これまたはるかに遅れて、最終回の感想です。良い最終回でした。あらすじは公式HPから。窮地に追い込まれたミチコとハッチン。二人は懸命に突破を試みる。しかし警官隊の追跡は執拗に続き、いよいよ絶体絶命の危機が迫る! ヒロシとの再会は叶うのか? そして、二人は旅の先に、何を見たのか?ヒロシと再開したミチコとハッチン。ミチコは、ハッチンとヒロシの二人だけを逃がそうとする。結構前から私は、ミチコは、ヒロシが自分の思い描いている人間とは違うと、分ってきているんじゃないかと思ってたんですよね。けれどどこかでエンド・マークをつけないと、今までの思いから先に進めない。ミチコにとってヒロシに会うと言う事は、それになっていたんじゃないかと。そもそもハッチンはミチコとの子供ではない。それはまだしも、ヒロシと言うのは自分の子供を放っときっぱなしにしてる男ですよ。だから一話の段階で、その後に仕方がない理由でも描かれない限り、だらしない男だと言うのは分っていること。ヒロシにしても、ミチコとかサトシとか、一緒にいると危ないような人間に、「お前は違う、お前は特別」と勝手に誤解されていたんじゃ、そりゃ重たくて逃げ出したくなる気持ちも分る気がする。そしてミチコはハッチンに、全部を綺麗にして、今度はお前に会いに行く、と言う。これが良かったです。ヒロシの時のように、次から次へと罪状が増えていく追い方ではない。ハッチンとの、未来を考えた上での選択だと思うから。そしてハッチンは子供なのだし、正しいことと、そうでないこと、それをきちんと精算しようとしていると思う。場面は変わってハッチンは大人に、一児のシングル・マザーですか。ヒロシはやっぱりどこぞの女と、どっかに行ってしまった、と。そしてハッチンに届いた荷物は、ミチコを連想させる。これからまた二人の旅が始まるのでしょう。それは本来の「旅」とは違うかもしれないけれど、今の町に留まったままだとしても、生きていくという意味で、「旅」だと思うのです。終始綺麗な作画でした。演出もとても良い。センスがあるのが、何よりも私の好きなところ。惜しむらくは声優さんかなぁ。正直、何とかならないかと思ったシーンも少なくなかったんですよね。ストーリーは所謂ロードムービー物で、小さなエピソードで繋ぎつつ、大きな流れとしてミチコとハッチンの二人の関係を描いている。大きな流れの方は、最終回の結末へときちんと繋がって、良かったと思います。問題は各エピソードの方。私はロードムービー物は各エピソードも面白くないと、中だるみで退屈なものになってしまうと思ってるんですよ。そう言う点で、各話に出来・不出来の差が大きかったと思う。正直、HPで各タイトル一覧を見ても、内容を思い出せないのがあったくらいで。個人的には22話は多すぎる気がしました。