2010/03/21(日)20:04
『DOGS / BULLETS & CARNAGE』 5巻 三輪士郎 作 感想
絵がメチャメチャにカッコ良い『DOGS / BULLETS & CARNAGE』。
その最新刊が出ましたので、感想です。
表紙は緑で、ジョバンニ。
ちなみに分かりづらいですが、1巻は赤でヨハネ、2巻は青で直刀とニル、3巻はコバルトブルーでミハイ、4巻はオレンジでバドー。
この表紙だけでセンスが分かろうと言うもの。
中表紙は曲刀。
良いね、このイッチャッてる感じが。
本編。
先ずリヒターに罠にかけられたバドー。
織り込み済みでミハイも来ていたまでは良かったが、リヒターの催眠術?にかけられ、リヒターを撃ったつもりが、実はバドーを撃っていた。
リヒターもどうやらハイネと同じ、地下が作った化け物って感じ?。
地下を抜け出したリヒターだが、楽しそうだからって感じかな?、組織を手伝ってる模様。
仕掛けられた爆弾。
逃げられるか?、バドー & ミハイ。
りヒターの描写のシーンは良い。
私はこう言う狂気の描き方って好きです。
一方、ビショップはバックについてるらしい、地上の市長なんでしょうかね、と対策検討中。
ハイネと直刀はリザの店で仮面の“化物”の襲撃を受ける。
直刀は優れた刀の使い手ですが、殺すことにはためらいがあった。
しかしそれでは大切な者は守れない。
ここで直刀は戦う人としては一歩進んだって感じかな。
現れたジョバンニ。
ってことで、ヨハネ vs ジョバンニ。
・・・なんですが、長いよ、三輪先生。
絵が魅力的なので、読めるのですが、1巻終わってみれば、「ほとんど話が進んでないじゃん」と。
アクションをこれだけ絵で見せるというのは、マンガファンの私にとっては嬉しいし、週刊少年ジャンプのマンガにも見習って欲しいと思うのですが、この手の話には疾走感が欲しい。
じっくり見せるのは心情パートで、それでメリハリをつけると。
結局ジョバンニは撤退か?。
地下の組織が狙っているのは地上への進出か?。
えっと、この話は、地上は欧州的な世界で、地下街が治安の悪い何でもありの暗黒街。
そして更に下層があって、ヨハネを作り出したアンジェリカ・アインシュテルツェンがいると言う設定になっているんですね。
アンジェリカが地上を狙っているというのなら、地上と地下の、歴史的なものを含めての確執の描写が欲しいかな。
何となく各層の雰囲気が描かれてるだけなので。
ってことで、絵的には満足の5巻でしたが、話としてはつなぎの巻だったかなぁ、と。
物語として面白くなるかどうかは、この先の構成にかかってるって気がしました。
萌え的にはハイネと長刀が良い感じになりそうで、嬉しかったりする。
正直言うと、こんなに話が進まないなら、ウルトラジャンプで読むのは辛いし、とてもじゃないけど、買う気にならない。
豪華休載陣なウルトラジャンプ掲載作で、三輪先生も遅筆だそうですが、「ちゃんと終わるのか?」と不安を持たせるようなマンガって余り好きじゃない。
サクサク進んで欲しいものです。
私は『DOGS』が一番好きだな。
短編連作集ですが、傑作だと思います。
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