挑む心
参加の意思を表明した途端、ドキドキが始まる。小心者のワタクシとしては、非常によくあることです。Tシャツビジネス塾もそうでした。チンドンのお仕事もそうでした。派遣で新しい仕事に入るときなんて、いつでもそうです。多くの場合、そのドキドキは、結局その物事が始まってしまえば、取り越し苦労に過ぎなかったりします。・・・しかし、まれにではありますが、物事が始まろうがどうしようが、一向にドキドキが収まらず、結局大失敗をしていたたまれなくなる、というケースだってあるものです。ええ、経験済みです。だからこそ、何かことに及ぶ際、今でもドキドキしてしまうワタクシは、一体どこでオトナになりそびれたのか自分でも解らないのですが、とにかく今回の「物事」は果たしてどっちに転ぶのかなと考えながら、the CRAZY ANGEL COMPANY(以下CA)のみなさんの待つアトリエに案内されたのでした。CAの新入団員のオーディションに参加したのです。うはー。WSに一緒に参加した方々の、非難の声が聞こえるようだなあ。お前、楽器経験ないじゃん。ガード(旗)もダンスも、参加者中でもちぎってヘタだったじゃん。えーえーえーえー。ごもっとも。ごもっともでございますよ?でもですね、「参加する!」って言ったら、「どうぞ」って言われたんだもんね!最低でも「来んな」とは言われなかったもんね!だから来たんだもんね! 何が悪いって言うのさあ!!オーディションは、CAの通常練習に参加するという形で行われました。ワタクシが以前参加したWSと同じような感じですね。一緒にオーディションを受けるステキな女性・Tさんと一緒に、CAのみなさんに加わりまして、まずはガードの練習からスタート。すでに2回もWSに参加して、ガードについても教わっているワタクシです。いくら下手とはいえ、もう基本操作くらいはマスターしていると、誰だって、そう思いますわな。しかし、モチロン、ワタクシの偉大なる才能は、しょっぱなから大爆発です。忘れてる。きれいに忘れてる。前回、前々回の経験が、なあんにも活かされていません。それにしても、ただ旗を地面と水平に持つってだけのことが、どうしてこんなに難しいのでしょうかああ!!で、でも、前よりは少しだけ、慣れたかも・・・?半泣きでガード練習を終了、場所を移して合奏練習、ダンス練習と続きます。いつもながら、盛りだくさんで、ワタクシ達がいかに素人であろうとも、決して手を抜かないというCAの姿勢がハッキリと打ち出されています。合奏練習では、打楽器をやるわけですが、ワタクシの持っている打楽器というのは、いかんせん効果音系のものが多く、ま、一言で言って「それは・・・楽器なの?」って感じのものばかりなのです。今回持っていった中では「いいちこのボトル」が、周りのみなさんに微妙にウケました。どんな音がするのか、想像もつかないでしょ?楽器を持ってまで、ウケるかどうかがポイントという、悲しいワタクシの人生です。ですが、モチロン、こういったものは、あんまり楽器とは言えない。少しは演奏っぽいこともさせてもらおうと(当たり前だ!)、ボンゴに触らせてもらいました。久々のボンゴは、やはり難しかったですが、演奏に参加しているのだ、という勘違いができるのは、楽しいです。続いて、カラダ方面。少し体を温めて、柔軟体操をします。例によって抜群の体の硬さを披露。前回のWSで思い切り楽しめたエチュードも、なんだか今回は湿り気味でした。ダンスは、振り付けが細かく、曲が速く、前回同様ついていくのもままならない有様でした。全泣きで全ての練習を終了、お疲れ様会に突入します。疲れた体にビール。本来は最強の組み合わせですが、そんな彼らをもってしても、今日のワタクシを癒すには力不足だったのでした。うぐぐぐぐぐ。上手く出来なかった。いや、上手く出来ないのは当たり前で、それならせめて楽しくやればいいのですが、あまりにも上手く出来ないことを気にしてばかりいた・・・。そこだけ、ちょっと残念でした。ただ、これは「楽しくなかった」というのとは、全く違います。これまでのWSも、そして今回のオーディションも、とても楽しいものでした。自分にとって新しくて少し難しいことに挑む楽しさ、ほんの少しでも出来た時の喜び、そういったものであふれているのが、CAのWSです。モチロン、もっとよくできていれば、もっともっと楽しかったのでしょうが。CA代表・サイトー氏は、「僕らも、お二人にオーディションされていると思ってやりますから」とおっしゃいましたが、まさにその通りで、以前のWSといい、今回のオーディションといい、ズブの素人(ワタクシのことね)相手に、いつでも全力で相手してくださる人達です。今回も、柔軟で得た体の張りは、その後2日続いたのでした。イテテテ。さて、このオーディションで求めるべき結果というのは、本来なら「CAに入団できるかどうか」ということになると思うのです。入れるかどうか、そこが問題。普通は、試験ってそういうもんですよね。しかし、ワタクシ、今ではこのオーディションを体験することの方が大事だったような気がしています。具体的に言って、受ける前は、「34歳という年齢で、恥ずかしげもなく受けることができただけで、ワタクシ、えらい」と思っていたのですが、オーディションを体験し、CAのみなさんに触れてみると、欲が出てきたのでしょうか、「何を言ってんだ! 年齢とかで自分を許すのはよせ! 何歳になっても自分を変革することはできるのである! それはこれからもずうーっと続くのだ!」とか、やたら前向きな考えになっています。これはもしかしたらCAに入団するしないよりも、大事なことだったのかもしれません。ワタクシのようなダラケタ人間がこんなことを考えるようになるなんて。CAのみなさんには、いつもながら、感謝であります。モチロン、たとえ入団できなかったとしても、ワタクシはこれからもCAのファンであることにかわりはなく、これからもCAの活躍に注目し続けることでしょう。とりあえずは3月にある公演(詳しくはCAのホームページで)が楽しみです。CAのみなさん、お相手していただきまして、どうもありがとうございました!!