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「大塚にうまいうどん屋を見つけましたよ!」
と、例によって我らがうどん日本代表監督(今、決めた!)・ヨシタケさんが言ったのは、一週間ほど前だったでしょうか。 ヨシタケさんと来たら、今や日本代表としての自覚は、言いだしっぺのワタクシを軽く凌いでいます。 モチロン、ワタクシも 「そりゃあ、いいですね。ぜひ練習に行きましょう」 と一も二もなく答えたのですが、しばらく二人の予定が合わずに、ま、結局今日行ってきたわけです。 ところが、ヨシタケさん、前述の発言から3日と経たないうちに、 「例のうどん屋の近くに、TVでやってた『ぼたん』というラーメン屋があるみたいです。 うどんの後でやっつけませんか?」 と、おそろしいことをサラリと言ってのけます。 忘れかけていましたが、「うどん魔人」は「食欲魔人」でもあったのでした! 「・・・ええっ・・・マジ、ですか・・・? うどんの後に、ラーメン・・・を・・・?」 すぐにビビってしまう、骨の髄まで小物が染み付いているワタクシを、たっぷり2秒間ほど見つめたヨシタケさんは、ため息をつきながら外人並みのオーバーアクションで肩をすくめると、 「よし、わかった。ラーメンはナシだ。うどんだけにしよう。 その方が、お前にはいいだろう・・・」 と、言いました。 その目に、ありありと「失望」の色を浮かべながら。 「ちょ、ちょっと、待ってくださいよ・・・」 ワタクシは、思わず愛想笑いを浮かべながら、ヨシタケさんにすり寄りました。 「それって・・・スバラシイなあって! 言おうと思ったんですよぉ、えへへへへ! うどんだけでも幸せなのに、その後ラーメンまで食べられるなんて! つまり、今回我々うどん日本代表は、いつも通り練習をした後に、中国代表を軽ーくひとひねりってことですね!! いやぁ、ヨシタケさんは、スバラシイ監督です!! ボク、一生ヨシタケさんについて・・・」 「決まりだな、ボウズ」 上っ滑り続けるワタクシのおしゃべりを遮って、ヨシタケさんのローボイスが響き渡りました。 「じゃ、金曜を楽しみにしてるぜ」 目の前で閉じられた扉に向かって、最敬礼したまま、 「ああ、どうしたらいいんだ・・・」 とつぶやくワタクシだったのでした・・・(この辺、一部脚色アリ)。 で、今日のことです。 夕方18:30頃、うどん日本代表は、地下鉄丸の内線で大塚入りしました。 JR大塚駅方面へ歩きます。 今日の厳しい戦いを予感して、やや緊張気味のワタクシです。 ・・・と、ヨシタケさんが爆弾発言。 「今日の練習はキツいから、昼飯を抜いてきました」 何ー!! なんで黙ってそういうことするの!! こっちは、何も考えずに、いつも通り食っちまったってのに・・・。 でもまあ、もう夕方なんで、それなりに腹は減ってますけど・・・。 新大塚からJR大塚までの道すがらは、散歩好きのワタクシとしましては、なかなか歩きがいのありそうな通りでした。 古いたたずまいのお店や民家がポツポツと見られます。 東京では、意外と都心ほど、こういった人が重ねた歴史、みたいなものに触れる機会が多いんじゃないでしょうか。 ワタクシが住むニシオギなどの中央線沿線の街ってのは、どうしても「戦後からの街」みたいな気がしてしまいます。 そして、そのまま駅をくぐり抜けて、北口方面へ。 ちょっとした繁華街っぽい賑やかな一角ですが、それをもさらに通り過ぎます。 こんなところに、うどん屋が・・・? と思い始めたとき、ヨシタケさんが、 「ここですよ」 と指差したのが「手打ちうどん恩田」でした。 こんなところに、こんなお店。 よく知ってますね、ヨシタケさんも。 小さいお店なんです。 カウンターだけで、10人も入ればいっぱいという規模。 右手には、飲み屋としてこの店を利用しているらしきサラリーマンの3人連れ。 左には、うどんを食べている女性2人のお客様。 真ん中辺りに、なんとか座ることができました。 ヨシタケさんは鳥天ざるうどん。ワタクシは釜玉を。 釜玉ってのは、やや一般化しつつある言葉ですが「うどんの玉子かけご飯みたいなもの」という麺通団の説明が、タイトで解りやすいでしょう。 ヨ「前は『かけ』を食べたんですよ。だから今回は冷たいので。 冷たいうどんの方が、麺のコシがよく解りますから」 さすがですね、ヨシタケさん。 うどんに対するストイックなまでの気持ちが、よく解りますね。 え? ワタクシ? なんで「釜玉」かって? 玉子が好きだから。 このお店は、店主が一人でやっているようです。 ちょっと白髪まじりの短髪に、タオルで鉢巻き、メガネ、ヒゲ、と、いかにも頑固者って感じでしたが、他のお客さんとのやりとりが、実にやさしげでいい人っぽくて、好印象でした。 でも、ワタクシ達が注文した時は3人前のうどんに加えて、飲みのお客さんの注文もあって、かなりイッパイイッパイだったようです。 バイトをやとってもいいかもしれないです・・・。 後があるので、軽めにと思った釜玉。 確かにやや少なめだったのですが、麺はぷりっぷりでもっちもち! もんのすごい弾力です! ひゃっほーい、こりゃいいや! で、なんと¥500。 断言しますが、もう少し取るべきです。 むんぐむんぐと麺と格闘する隣で、ヨシタケさんもまた、己の戦いを始めていました。 鳥天ざるってのは、ざるうどんに鶏のから揚げがついてくるもの。 から揚げ・・・ですよね、あれ? 釜玉を食べながらも、鳥天ざるに注目していると、見かねたヨシタケさんが、 「ちょっと食べてみます?」 と言ってくれました。 すかさず麺をもらってみます。 ・・・と、ヨシタケさんの言うことが解りました。 何というか、さらにぷりっぷりもっちもちだったのです! 結局、釜玉をぺロッと食べてしまいました。 で、ワタクシはいいのですが、ヨシタケさんは、いきなり鳥天なんかつけちゃって、目一杯な注文です。 「大丈夫・・・?」 見てみると、まだ鳥天が、全部残っています。 「ほうらね・・・」 と思って、ちょっと釜玉の最後の一口を啜って、ふむふむと満足して、ふと横を見ると・・・ 鳥天、なくなってる・・・。 食欲魔人、恐るべし・・・。 そして、さらにその後すぐに、とんこつラーメンの「ぼたん」に。 ワタクシの胃袋は「まだやれるぜ!」と言っています! 元気に突入です! お店に入ると、むせ返るようなとんこつのニオイ!! とんこつダメな人なら、一発KO確実です。 トッピングのメニューが充実していて、いろいろ迷えるのが幸せです。 ワタクシはラーメンに、このお店名物の「ばくだん」というトッピング。 ヨシタケさんは、 「ラーメン、ハリガネ」 という注文。 ハリガネ・・・? どんなトッピングなの・・・? と思って、メニューを見ますが、そんなものはありません。 まさか、ヨシタケさん、常連の特権・裏メニューですか!? 「麺の固さですよ。最上級がハリガネ」 あー、そうなんですか・・・。 さて、とんこつラーメン。 かなり濃厚なスープに極細麺。 スープはエグさまで含めてうまいし、麺が細いのでつるつる入ります。 気になる「ばくだん」ってのは、ひき肉、イカ、小エビ、もやし、ニラ、ねぎ、などが小鉢に盛られたものでした。 このお店には、テーブルに、にんにく、紅ショーガ、辛子高菜が取り放題で備わっていて、それもちょっとずつラーメンの上に取ったのですが、そこにさらに「ばくだん」をぶちまけると、大変なことになりました。 麺を食べ終わっても、具がたっぷり入ったスープが、かなり残っています。 「ばくだん」をつけるなら、替え玉基本ってことですね。 あー、それか、このスープを白いご飯にひたすらぶっかけて、汁かけ飯にするのもいいでしょうね・・・。 お腹の減りが万全ならね・・・。 今日は絶対そんなことできないけどね・・・。 とにかく2種類の麺を堪能して大塚を後にしました。 ヨ「それでも、意外と食べ切りましたね」 ナ「来る前は『適度にひどい目に遭えれば日記のネタになる』なんて言ってたのに、全然普通ですもんね。 いやぁ、うどん日本代表、中国代表を軽く蹴散らすってとこですかね?」 ヨ「中国っていうより、あのラーメンはどう見ても福岡代表ですけどね・・・」 なんて軽口を叩き合って、山手線に乗り込んだのですが、ワタクシは、その辺りで、来ました。 胃に重みがズシーンと、来ました。 電車の向かいの席に座った、小デブの女の子2人組が、ポテトチップスをバクバク食べているのを見るのが、辛くてしょうがなかったです。 ちょっとは恥ずかしいとか思わないのか!! で、未だに胃がズシーンと重いわけです。 いやぁ、みなさん。 うどんってのも、これはこれで、実にスポーツなんですなぁ・・・。 終わってみると、結局キツいわけ・・・。 うどん日本代表・吉田ナゴヤ、初めて弱音を吐くの巻でした。 ・・・ってか、後半はうどんじゃないし! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年02月11日 00時51分28秒
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