|
カテゴリ:シュミやら何やら写真
本日は一日何処も行かずに仕事をしていましたが。。。 就寝前にちょこっとHDRについてさらいます。 HDRはHigh Dynamic Rangeの頭文字ですね。つまり元来フィルムや撮像素子のラティチュードに入りきらない輝度差を、露出の異なる同じ構図の画像数枚を用いて、白トビや黒ツブレなく全部おさめてやろう、というのがねらいだということらしいです。Charles Wyckoffさんの原爆実験を撮影したHDRはTIME紙の表紙にもなった、と。 この定義から行くと、私が「HDR」として紹介している画像は、実は「原義のHDR技術を使って撮影・作成した写真」ではないのですねこれが。。。この定義で言うなら、「エセHDR」です。だって1枚しか写真撮ってないですから。 カメラによってはオートブラケッティングという、異なる露出の写真を複数枚連続で撮影する機能も搭載されていますし、出来ないことはナイんですけどね。。。しかも2台カメラがあれば、4つの異なるEvの写真からHDRを合成する、なんていうのも、案外簡単に出来るかも知れないですね。 ところがどっこい、チマタでHDRと呼ばれている写真には、私と同じ、原義から言うと「エセHDR」と言うことになってしまうHDRが結構多いです。 それはどうやるか、というとですねえ。。。マニアの方に言わせると当然のことかもしれませんが。。。「1枚のRAWデータからEvを変えたJpeg2枚を現像して、それを合成する」という手法です。やって見ると、効果は意外にマイルドです。合成する枚数を増やすとまあそれなりに、というところですが。。。 それでは実際にやってみます。 お題はこちら。 これのRAWデータを±4Ev程度離れているjpeg画像を2枚、現像します。 暗い方の画像。 空は深い青で綺麗ですが、電車が黒く沈んでますよね。
明るい方の画像。 電車は丁度良い明るさですが、空が思いっきり白く飛んでます。
そんで、この二つを合成し、マッピングするのですが。。。 こんなカンジの仕上がりになります。
どうでしょうね。。。暗かった電車は、かなり明るくなりましたけど、空もかなり明るくなって、深みのある青ではなくなりましたよね。。。 電車と空の輝度が近いせいだと思うのですが、なかなかここからの調整は難儀です。トーンマッピング、というんでしょうか、ようするに「どういう塩梅で2つを合成するか」というのを決めるのが非常にシビアで、なかなか難しいです。 と、ここまでやって、まだ「エセHDR」と呼ばれてしまうわけですよ。 ところが、この一連の作業を自動で行い、同じ「エセHDR」を生成してくれるソフトがあります。それがQtpfsgui、というわけです。しかも作業をする「オペレーター」を選択出来るので、練り込まれたトーンマッピングが色々楽しめる、という、結構遊べるソフト。 丁度1年ぐらい前に、この面倒くささに辟易してから使い始めたQtpfsguiですが、最近Luminance HDRと言う名前で新バージョンが出てます。しかし私は古い方のQtpfsguiが好きです。 Qtpfsguiだと、HDR→マッピングは画像1枚でOK。そこからトーンマッピングを微調整しすると、すぐにこんな風に出て来ます。
噴水も逝ってみます。。。 これがオリジナル。木陰が涼しそうですが、かなり暗いです。 Ev高い方の画像。教会や噴水が飛んでます。
Ev低い方。この空の感じが好きです。。。が、木陰はさらに暗く。。。 んで、合成するとこんなです。 こちらはわりと好きな感じではありますが。。。それでもやはり空の青が昔懐かしい蛍光ペンのみずいろのようですね。。。緑もどぎついです。これでもSaturationは結構落としています。 それで、やはりQtpfsguiを利用しよう、ということになるんですけど。。。 こんな風になります。ちょっと色相ズラしてます。 とまあ、こんな感じなんですけど。。。 ところで、複数回のシャッターを切っていないからといって、これ即ち「エセHDR」と呼んでしまうと、ちょっと言い過ぎかもしれませんね。 何より、「あとからHDR」が出来る、というのは最大の魅力だと思うのですが、どうでしょうか。。。
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jul 29, 2010 09:26:42 AM
コメント(0) | コメントを書く
[シュミやら何やら写真] カテゴリの最新記事
|