虎魂悼罪

2012/03/29(木)16:05

近況のピックアップ

〇子供はバカではない 中学時代の仲間がマンション買ったんで冷やかしがてら遊びに行く。 そいつの嫁さんも中学時代の同級生なんで特に遠慮も無し。 なぜか園児の息子になつかれたのか完全マークされ、近所にタバコと食料買出しに行く時に一緒に連れてった時のこと。 対向車線のグリーンの車を指差して、その子が「緑い(みどりい)車」と表現した。 …実はウチの弟がガキの頃も同じような表現をしたのだが、普通はそういう言い方はしない。「緑色の車だ」と教えた。 ウチの弟の時はその後もしばらく同じように「みどりい」と言い表してたが、その子は「なんで?」と聞いてきた。 子供は言語のボキャブラリーが乏しいので「なんで?」という一言だけになるが、ようするにその子の疑問は「赤や青と言った名詞を赤い、青いと形容詞で表すことはできるのに、なんで緑の形容詞はないのだ?」と聞いてるのだろう。 さぁ困った。 こう見えて国語と社会科は得意科目だったが、オレはその疑問を理論立てて子供に説明が出来ない。 かといって、一番マズいのは子供の疑問に対して「どうせ子供だし」とテキトーな嘘を教える事だろう。 オレ自身もガキの頃にオカンに対しては質問魔だったが、オカンは時々めんどくさいのか嘘を教える。 子供の脳みそは大人の言ったことを結構あとまで信じてしまったりするからタチが悪い。 10秒ほど考えた結果。オレの解答。 「緑だけじゃないんだ。灰色とか橙とか桃色とかもない。」 「なんで?」 「色を表す言葉が昔はきっと少なかったんだ。んで昔からある色は昔の人が『~い』って言い方を作ったんだろうな」 形容詞を作ったなんて教えたって意味分からんだろうから、子供脳にわかるように砕いて教えてやるのが一苦労である。 〇死刑囚の死刑が執行されたんだそうな 仕事帰りに職場の新しい上司と飯を食った時に、死刑制度の話になった。 オレは法律にはそれほど詳しくないし、死刑論に対する是非も明確にできるほど深く考えた事がない。 ただ漠然と「死刑廃止したら確実に犯罪は増えるんだろう」という意味では死刑賛成論者寄りではあるけど。 そもそも死刑の位置付けってのは何だろうか? 更生をさせて社会に適応させるのが刑罰の前提だとすれば殺してしまうのは解決になってない。 ただ、死刑ってのは多分、それこそ人間社会が形成された原始の頃から存在した罰なんだと思う。 一般だと凶悪殺人犯や複数殺人。一昔前は政治犯というか革命首謀者やテロなんかは死刑判決がほとんどだろう。 そう考えると位置付けとしては更生を促す刑罰と言うよりは社会に対する抑止力として見せしめの効果の方を狙ってるはずだ。 だから公開処刑なんてのがあったんだろう。 軍隊なんか正にそうだ。 敵前逃亡、上官への反抗、軍令違反の独断行動などは全て銃殺刑だった。 そりゃそうだ、軍として規律を守れないと死なないで済むやつまで死ぬことになるから、命という重石を課してないといかんという話。 死刑囚を生かし続けるのは税金の無駄だとか、そういう銭金の問題じゃない。 当人が反省してるかどうかも更生が可能かどうかも関係ない。 ただ、今後の抑止力として再発を防ぐ為に死刑制度は効果があるという意味では多分オレは賛成派。 反対派の人の主な主張は犯罪者にも人権があるという一点なのかもしれん。 「人が生まれながらに持つ権利」という解釈をオレはしてるが、どんな権利だって義務が伴う。 歩行者天国にトラックで突っ込んで人轢きまくった挙句に刃物振り回した男がいた。 原始の世界だったら法の裁きの前に集団で叩き殺されてるはずである。 俺から見れば、容疑者は人権云々より以前に既に、社会の中で人である事を放棄してる身だと思ってる。 裁判では死刑が言い渡された。 死刑論に賛成、反対と言うのを難しい理屈で議論し始めると難しいのだが、シンプルに考えてみてだ… 「あれだけの事をしても生きていられる社会」ってのが死刑廃止した場合の社会だ。 「あれだけの暴挙をしたら死刑になる」という前例によって秩序を守るのが死刑制度だろう。 どっちの世界がいいかと言われたらオレは後者だな。 〇仕事で久しぶりにキレた 普段から仕事中は集中してるので周囲からは不機嫌に見られるし、冗談半分でアイアンクローかましたり怒声吐いたりするので、若干暴力的なイメージで捉われてるオレではあるが、それはコミュニケーションの一環だというのも同僚達は知っている。 ただ今回は本気でキレた。数年ぶりである。 もちろんブン殴ったとかそういうのじゃないw 1年前に入った後輩が居る。 彼は基本的に「すいませんでした」の一言がいえない子である。 何かミスをしたとか迷惑をかけても、最初の一言は言い訳が出てくる。 今までもオレへの仕事の伝達書類が出てない事は過去何度かあって、伝達されないとオレが余計な手間を食うし最悪の場合は手付かずで放置されるので、何度か指摘はしてた。 「おい、伝達出てねーぞ」と言うと「あ、でもこっちのは書いてあります」とか返ってくる。 片方忘れたけど片方書いてあるからOKだろうとかそういう話をしてんじゃねーんだよ(´_ゝ`)y-~~ やれと決まってる事は10割やれよ。仕事なんだから。 オレへの仕事の受け渡しを忘れて困るのは別にオレではない。そいつと会社と客が困るだけだ。自己防衛の為にしっかりやれと何度か言ってた。 それが昨日は遂に一線を越えた。 毎度のようにオレへの伝達が出てないのは気付いたが、猛烈に忙しい時期なので、いっそ気付くまでそいつの仕事は放置して後回しにしてた。 他にやらなきゃいけない仕事はたくさんある。キチンと伝達をしてる連中の仕事を優先する。 しかし時間は有限である。 会社からは月末までにメド付けろと言われてるが、なんせ中間のヤツが仕事忘れてるのでオレに回って来るはずのものが回ってない。 いつまでも本人が気付かないのでオレの方から声かけた。 「いつまで伝達回さん気なんだよ。出さなきゃオレ帰るぞ」 それに対するソイツの反論が「え、朝出しましたよ」である。 それならそれでオレの見落としなのかと仕事を一旦止めて、事務所から作業場から全て探し回るが、小一時間探し回っても見当たらない。 しかし本人はちゃんと書いて出したと言ってるので、どこかで紛失したかと休憩所入ったらソイツが隅でコッソリと伝達書類を書いてた(´_ゝ`) オレの臨界点を一気に越えた瞬間である(# ゚Д゚) ビキビキ 「テメェちょっと来い」 襟首掴んで喫煙所に引っ張ってく。途中で上司もいたので、同席してもらうように頼む。一応ストッパーである。 俺:「3分やる。仕事で業務命令に対してオレと上司に嘘ついた事に対してオレが納得するような言い訳用意しろ」 その後輩より上司の店長の方が蒼白になってた。もう5年近く見てるのでオレが本当に怒ってる時は言い回しだけで察する。自分が呼ばれた理由もわかったようだ。 「…何も無いです…」 俺:「だからよ!何も理由がねぇのに騙されて1時間も無駄に駆けずり回って探し回ったオレを得意の言い訳で納得させないと五体満足じゃ済ませねぇって話をしてんだよ…」 「……」 俺:「仕事ができるできないは問わねぇよ。人格批判だからな。ただ仕事で嘘つくやつの真意がわからんから教えてくれって言ってんだよ」 3分以内に「すいませんでした」の言葉が出てこなきゃ本気で鉄拳打ち込んでやろうかと思ったが、隣に通訳の如く居てくれた上司の「何かまずいう事あるだろう」の一言で思いのほか早く詫びの言葉は出た。 その後は30分ほど本気でツメて終了。 部下が上司に嘘をつく。虚偽の報告をする。 営業マンが客に嘘や作り話をするのは営業スキルだが、俺は基本的に会社と言う組織の中で部下が上司に嘘をつくのは三本指に入る重罪だと思ってる。 直属の上司ってのは、言うなれば会社の上からも外部からも部下を守ってる身である。 自分が守ってるヤツが自分に嘘をつく、裏切る。 そんなヤツをどうやって守ればいいのか? オレがソイツの「朝出しましたよ」という嘘で無駄な時間を使ったのは、オレがソイツを信じたからだ。 組織の中で自分を一時的に守る為の嘘ってのは、一歩間違えると大炎上をする。 最悪の場合、自分を信じて守ってくれた上司のクビが飛ぶ事態だって有りえる。 ウチの上司の店長は言うなれば「素頭が良いタイプ」だ。 本来なら会社じゃ使い物にならないであろう、この言い訳癖のある部下を上手く使いながら守る為の巧妙なロジックも組んである。 ただそれは、かなりドライな考え方なのだが、そうでもしないと自分も部下も守れない。 帰り際に上司がその後輩に静かに諭した。 「いいか?会社で嘘つく時はクビ賭けるくらいの覚悟で絶対バレない嘘をつけ。バレない嘘を後から帳尻合わせて真実にできりゃ一流だ。バレるヤツは五流だけどな」 ある意味その通りである。

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