DMG森精機は工作機械の基幹部品である主軸の生産能力を、2014年度中に現状比1・6倍にする。今後の工作機械の生産拡大やアフターパーツ充実、資本・業務提携する独DMG MORI SEIKIへの供給も目指し、主軸の増産を決めた。投資額は数億円を計画。併せて数十ある主軸の種類を将来的に10以下に絞り込む。独DMGとの主軸共通化にも取り組み、今秋めどに両社共同で開発中の主軸も公表する方針だ。 DMG森精機は主軸を内製化するため、伊賀事業所(三重県伊賀市)で主軸工場を06年8月に稼働。なた豆加工から組み立て検査まで一貫体制を築き、現在の生産能力は年9000本。これを14年度中に年1万5000本体制にする。 部品加工の専用ラインを新設し、組立工程も一定数量の主軸と、月に数本しか出ない少量品やサービスパーツ対応の主軸とを明確に分け、
なた豆歯磨きの生産性向上を狙う。 伊賀で主軸の最適ラインが構築できれば、独DMGのフロンテン工場(バイエルン州)への導入も呼びかける。またDMG森精機の北米工場、中国・天津工場で主軸のリビルド・修理ができる体制を14年度中に整える。 DMG森精機はトヨタ自動車出身の真鍋研二専務執行役員の指揮のもと、3年前から工作機械の抜本的な生産改革に取り組んでいる。中でも主軸の生産チームは自動車流カイゼン活動ができるまでになり、今回の増産でも最適な生産手法を採り入れていく。真鍋専務執行役員は「独DMGは主軸を内製化しておらず、共同開発品を含め当社から多くの供給を目指したい。2020年までには、
なた豆はみがきの生産能力を現状比2倍にする」としている。