2005/05/06(金)02:10
モロッコ紀行 8 (ドイツ生活29)
さて、砂漠でさんざんな朝を迎えたおいら。
再び2時間ラクダに揺られ、ラバトまで戻る。
ツアー一行はそこからまたワゴン車に乗り、マラケシュへ帰るのだが、
わしらはワルザザードという街で降ろしてもらうことにしていた。
モロッコのガイドブックに載っていた、「トドラ谷」とゆー所に行きたかったからだ。
ワゴン車の中では、前夜一睡もしていないだけに、爆睡していたおいら。
気がつけば、目的地「ワルザザード」に着いていた。
その街で、わしらはレンタカーを借り、トドラ谷まで走り、それから自分で運転してマラケシュまで帰ろうという計画なのだ。
バカンポは言う。
「なぁ・・・・本当に運転大丈夫なのかぁ?」
これは一つの賭けであった。
モロッコ訪問初日、いきなりの失態で、バカンポ君の前でイイカッコしようとゆうもくろみがあっさり崩れたことは以前書いた。
それでもまだ、おいらには切り札があった。
「アラビア語」だ。
モロッコ人とアラビア語で会話するおいらを見れば、さすがにバカンポ君も尊敬の眼差しでおいらを見つめるであろう。
そうして帰国後、他の友人たちに語るであろう。
「ろっくん、昔はバカでしょうがなかったけど、今はすげえよ!」と。
が、しかし・・・・。
「さあ、よく見ておけバカンポよ!」とモロッコ人にアラビア語トークをしかけた所、
「・・・・・?」
おもいっきりキョトンとされてるじゃない!
じぇんじぇん通じないのである。
後から聞いた話だと、中国語にも「北京語」「広東語」などいろいろあるように、
アラビア語にも4種類(?)くらいあるらしいのだ。
で、エジプトのアラビア語と、モロッコのアラビア語は別物らしい。
バカンポ君は、当然、尊敬の眼差しどころか、軽蔑の眼差しだ。
ま、まて、早まるな。
慌てておいらはトークを英語に切り替える。
さあ、バカンポよ、気を取り直してよく見るがいい!
学生時代、常に英語の試験は最下位だったこの俺の、英語を話す姿を!
「・・・・・・・・????」
さらにキョトンとされちゃってるじゃない!
エジプトはかつて、イギリスの植民地であった。
そのため、アラビア語の次に通じる言語は「英語」であったわけだが、
モロッコは、ああ、なんてことでしょう、
「フランス」の植民地であったのだ。
アラビア語の次にくるのは、「フランス語」なのである。トレビア~ン(T-T)。
何も言葉が通じず、「あはあは・・・うん。OK。OK!」と何がOKなんだかわけわからないが、とりあえず会話を終わらせて逃げようとしどろもどろなおいらを見て、バカンポ君は確信したらしい。
「コイツ・・ダメぢゃん・・」と。
バカンポ君は、おいらの肩をポンと叩き、
「・・・・・・・」と、
だまってゆっくり首を振る。
その目は、軽蔑の目から、同情の目に変わっていた。
とゆうわけで、この「運転」が最後の砦なのだ。
ドイツを始め、ヨーロッパ各国を走った経験がある。
ここは華麗に、そして優雅に、モロッコを駆け抜けてやろうじゃないのさ。
ちゅうことで、次回「爆走!君はモロッコの狼を見たか!」に続く。(ウソ)
GWは忙しい。イラストまでは描けなかったの(T-T)