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我思う、ゆえに我あり

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yukie_yo

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June 9, 2010
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カテゴリ:時事
ここ最近、アメリカのメディアをにぎわしている筆頭ニュースは、BPのメキシコ湾の原油流出事件だが、その次の外交問題といえば、トルコとイスラエルの対立である。

日本にはあまりなじみがないか、ほとんど報道されていないようにも思えるが、ところがどっこい、日本にも影響してくる可能性があるので、要注意である。

事の起こりは、ガザに住んでいるパレスチナ人のために人道支援物資を載せ、NGOがチャーターした船(アイルランド船籍)に対してイスラエル軍が公海において発砲し、沈めた。そしてこの船に、パレスチナ人に対する人道支援をしているトルコ人やアメリカ人が乗っていて死亡した。

もともと、イスラエルにとって、イスラム国家にして政教分離を謳っているトルコは大事な友好国。

にもかかわらず、イスラエルがトルコ人を殺すとは何事ぞ!とトルコが国を挙げて激昂してしまった。で、即行トルコ大使をイスラエルから召還し、絶交しそう?な感じである。

一方、イスラエル側は、度重なる警告にもかかわらず航路を変えないので発砲したと、自衛であることを主張し、バン・キムン国連総長による国際調査団の提案を却下。

で、アメリカにすると、イスラエルは大事な同盟国というか、ユダヤ票を握る相手なだけに下にも置かない関係だ。但し、オバマ自身がユダヤとあまりつながりがない上、ナタエヤフ首相があまりに非妥協的な態度を取り続けているので、かなり冷却モードである。

が、今年は中間選挙の年であるので、完全に突き放すことはできないし、ユダヤの影響力はまだまだ侮りがたしの状態である。最近、著名な記者が「ユダヤ人はパレスチナから出て行って、欧米にいけばいいのよ」発言をしたために、ホワイトハウス付記者からはずされた。

なので、バイデン副大統領がイスラエルを支持表明した。(オバマでないのが、ミソである。)

一方、トルコはNATOの一員であるし、イラク撤退を考えれば、イラク問題の関係国であるトルコ(クルド人は北イラクを中心にいるが、トルコの南部にもクルド人がいて、基本的に独立したがっている。サダム・フセインに迫害されていた、イラクのクルド人を助けてアメリカはイラク戦争を遂行した経緯があるので、アメリカ的にはクルド人を見捨てにくいし、かといってイラクにいるクルド人は当然トルコにいるクルド人を支援するので、トルコから苦情が来る)との関係をこじらせたくない。

その前に、トルコとブラジルがイランからウランを持ち出す提案をアメリカは事前に知らされていたのに、イランが手打ちをしたら、アメリカが突然反対する、というメンツを潰すようなことを既にしているから、余計である。

他にも、ロシアの勢力拡大を押さえ込むのに、トルコは結構大事な相手である。

だから、アメリカは間に挟まれてる格好である。

しかも、アメリカがあまり乗り気じゃないのに、イスラエルがどんどん手がつけられなくなってきている。この事件の直後にまた、イスラエル軍は、ダイバーを4人殺害している。

イランは、イスラエルを地図から抹殺すべし、なんていっているくらいだから、当然イスラエルはイラン敵視。もともと、イスラエルは敵地のど真ん中に国を作ってしぶとく生き延びているのだから、かなり好戦的だ。

なのに、今まではある程度アメリカがやめとけ、と合図をしたら、イスラエルが控えていたのに、そんなことを今はしないで、オバマの手を振り切って、さらに好戦的な態度を崩さず、パレスチナ人への圧迫を強化している。

これが、もっとひどくなったらどうなるか?

オバマがイランに対して経済制裁でお茶を濁そうとしている。トルコは、アラブとイスラエルの間の仲介役を裏で果たしている。なのに、そのトルコさえも敵に回したら、真剣にイスラエルは孤立する。人間、孤立を深めれば、さらに猜疑心、好戦性が高まってしまう。ちょっとしたことで、イスラエルがイランを攻撃しかねない。そうしたら、またもや中東戦争だ。

イラン革命と同じようにホルムズ海峡を閉鎖するとかいわれたら、日本は大変だ。本当に要注意。





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Last updated  June 9, 2010 03:02:23 PM
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