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テーマ:政治について(19774)
カテゴリ:時事
中間選挙が終わって、日本でいうねじれ国会が来年出来上がる。
で、アメリカという国は、ねじれ国会であるときが一番穏やかな国なのではないかと思っている。 なぜかというと、そのときが一番まともというか、穏健派が勝てるときだから。 ホワイトハウスも議会もどっちも片方の政党だと、突っ走る傾向にある。 ブッシュ政権の二期目前半はそうだったし、(イラク戦争でみんな気をよくしていたせいもあるが)オバマ政権の前半もそうだ。 オバマの場合は、とっぴなことをしたというよりは、アメリカ的には不人気な国民皆保険制度成立に突っ走った。(アメリカ的に不人気というのは、かなりの誤解と増税のリスクを考えてのことだと思うが。一応、国民皆保険は大分リベラルな考えである)加えて、最初の景気刺激策が目に見えて雇用創出、景気回復につながらないという誤算と金融規制法は世の中にわかりにくいというハンデのために、オバマは何をしてるんだ?はやいとこ経済を何とかしてくれ、という国民の思いを十分に汲み取れなかった。 なので、アメリカ的にはオバマは突っ走っている。 けれど、ねじれ国会になれば、共和党と話し合わないといけなくなる。(というより、オバマは、大統領選時代には党利党略に走らず、共和党とも協調体制でいくと、約束していたのに、すっかり無視して、民主党のアジェンダばかり持ち出して、嫌われた。) 民主党と共和党とが協調できるということは、穏健派どうしが話し合って物事をきめるということである。 今日NYタイムス紙の社説で面白いことを言っていた。 タイトルが、「分かれていれば、繁栄する」。 過去30年のうち実に21年以上ねじれな状態(議会とホワイトハウスが同じ党支配ではない時代も含む)。 けれど、こうした、ねじれが当たり前の状態に異変が起きる。 それは、両党がイデオロギーを強調するようになったこと。例えば今日の民主党のほとんどは共和党から見れば左に見える。 そうすると、逆説的な状態が生まれる。 議会とホワイトハウスが同じ党支配になると、少数党はことごとく多数党の政策に反発する。すると、多数党はより自らのイデオロギーで生きていけなくなる。今の民主党なら、共和党から造反を引き出せないから、民主党がまとまれる左寄りの政策を進めるしかなくなる。 そうすると、国民の1/3はどちらの党にも属さない無党派とか穏健派なので、不満ぷりぷり。 だが、議会とホワイトハウスが違う政党に支配されるとなると、どちらも何かしら成果を次の選挙のときにいわないといけなくなるから、妥協をせざるをえなくなる。 妥協が成立するということは、両党の主張の真ん中というか、無党派や穏健派が一番推す主張になりやすい。 なので、超党派の動きが生まれていくわけで、アメリカにとって一番いい(繁栄する)道だ。 という主張。 私の思っていることと同じようなことを言ってくれていると思います。 但し、この主張の中で、穏健派のいうこと=アメリカの繁栄というのが、果たして正しいか?という気はするけどね。60年代までは、黒人の地位向上なんてかなり左だったと思うんだけど。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
November 8, 2010 04:07:30 PM
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