テーマ:ロマンス小説 読書日記(461)
カテゴリ:読後感想
まだ見ぬあなたに野の花を【ブリジャートンシリーズ5】*ジュリア・クイン*ラズベリーブックス ク2-5 あらすじ これが最後のチャンスかもしれない。 どうか、あなたが想像どおりの人でありますように…。 1824年5月の夜、ブリジャートン子爵家の次女、 エロイーズはひとりロンドンの舞踏会を抜けだし、 誰にも行き先を告げずグロスターシャーへ馬車を走らせた。 会ったこともない文通相手で、 野の花の押し花をくれたサー・フィリップの元へ。 親友の結婚にショックを受けたエロイーズは、 彼となら真実の愛を手に入れられるのではないかと無茶な賭けに出たのだった。 一方のフィリップは自分への愛ではなく、 ふたりの子どもたちのよき母親となってくれる女性を求めていた。 手紙を通じてエロイーズが妻になってくれないかと願ってはいたが 、美しくない老嬢に違いないと思っていた。 やがて到着したエロイーズは、 手紙の中では美しい言葉をつむぐフィリップの無口さに驚き、 フィリップもまた突然現れたエロイーズの愛らしさと快活さに戸惑う。 想像を越えた出会いをしたふたりだったが…。 大人気「ブリジャートン」シリーズ。 独断と偏見 うふふ・・・とりあえずシリーズではあるものの それぞれ単独でも読めるのでご安心くださいませ。 ただ、今作のあるシーン一こまだけのために できれば先に発行されたものから(順不同・可)お読みになることを ワタクシ強く個人的にお勧めいたします。 だっておいしいんですよ・・・ ヒロインの兄弟が自分達の恋物語を棚に上げて 鼻息荒く、足を踏み鳴らし 妹をたぶらかす不埒者の首を絞めにやってくるんですもの! (いや、ほんとに首絞めてましたよ~~) 一瞬【マッケンジーの娘】のご対面シーンを思い出してしまいましてよ(^^) そもそも今回のおしゃべりエロイーズの恋 始まりは文通・・・ええ、あの小学生ぐらいが必ずはまる 雑誌の最終ページあたり読者のコーナーで 申し訳程度に掲載されてる【ペンパル募集】 どきどきわくわくしながら何度か文を交わし いろんなやりくりをして会って始めて 「こんなはずじゃなかったわっ!」 と夢破れ 「二度と文通なんかするものか!」 と心に誓い 幼く初心な恋とも呼べないほろずっぱい思い出・・・ そんな手紙のやり取りを 三十男(正確には三十すぎ)と三十女(正確には三十手前)が 一年近く交し合い、初めての顔合わせ いや~~、いまどき小学生でもそんな初心な考え持ちませんよ?お二人さん! ていうぐらい微笑ましいのでございます。 この場合さすが三十男と三十女、ただ夢破れただけでは済ましませんのよ 物静かなブスが現れると思っていたヒーローは 立て板に水のようなおしゃべり女であるものの美しく可愛いヒロインに 始めっからフォーリンラブ! 押し花や、素敵な文面から繊細な優男が待っていると思ったヒロインは 無骨で野生的、しかも問題アリアリの双子のこぶつき熊さんヒーローに なぜかやっぱりフォーリンラブ! ともかくこの二人のでこぼこコンビ振りがナイス! 自分の頭の中で考えてることを 相手も当然理解しているものとして行動する【熊】 しかもその相手はのべつまくなくおしゃべりしてるから 言動の真意がまったくつかめずとんでもない誤解で怒り狂って 自己完結してしまう間抜けぶり 二人のやり取りだけでも笑えるのに そこに双子が絡んでそりゃぁもう・・・ エピソード自体は、何か事件があるで無し ただ二人の頓珍漢なすれ違いがあるだけですが とても微笑ましいのでございます。 どのシーンも「ああ、コレって、この描写ってうまいわ!」 とうなること請け合いです。 ともかくヒーローは自分に自信がなく、 「俺はダメ人間ですわぁぁぁ~~」 と常に卑屈になってでもそれがかわいい・・・ さらにその卑屈さにちょっとでも好機が与えられると 本当に感激してうれし泣きするんです! それもまたかわいい! お知り合いのブログで 「この夏、熊と一緒に泣いてみないか?」 って、帯に書いてあるから(嘘)というのを読んで 「よっしゃぁぁぁっ!暑い中、暑苦しい熊と一緒に泣いてみるぞぉぉぉっ!」 と、決意したんですが 本当に泣きます、だって、本当にヒーローうれしそうなんですもの!(あ?) しかも、花嫁にむしゃぶりついてるんですが ともかく前の結婚が悲惨でそれすら自分が悪いと思ってるヒーローですから 「この結婚が、ヒロインとの生活が天国に思える」 と、切々と訴えるんですの それすら、いじらしくって泣けます・・・ヒーローが! ええ、ええ、そうなんですの! 全編通して、ヒーローがいじらしくって(え?) さらにラスト、ベッドのメッセージシーンでは よくやった!と誉めてしまうほどロマンスヒーローでした。 こりゃぁ、シリーズの中でもダントツの再読率をマークしそうですわ。 スピン 恋のたくらみは公爵と*イニシャルDのダフネがヒロイン 不機嫌な子爵のみる夢は*イニシャルAのアンソニーがヒーロー もう一度だけ円舞曲を*イニシャルBのベネディクトがヒーロー 恋心だけ秘密にして*イニシャルCのコリンがヒーロー お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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