好きなことを綴っています。(ほぼ推し日記)

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竜也舞台作品感想(~2003「オイル」まで)

☆身毒丸☆

 竜也君のデビューのきっかけになった作品。
 継母との愛憎劇。舞台を芸術として思う存分表現した 
 最高の作品です。
 難しい昔ながらの日本の台詞回し、
 心理面のセリフのない
 表情の演技。すばらしかったです。
 みんな身毒に惚れちゃうよね。
 ある演劇の本で、ロンドン公演の感想が書いてあったんですが
 その方は、イギリスの演劇界の方なのですが
「日本語のセリフがわからなくても
 あの少年の表情やしぐさをみれば、すべて、意味がわかる」
 とコメントしていました。
 すごいですよね。
 私は、撫子と身毒丸が出会う一番最初のシーンが好きです。
 実際に舞台でみたわけではないし、パンフもみてないので
  どこか、ピントが外れているかもしれませんが
 私の解釈としては、あそこで、2人は、お互い一目ぼれして
  (でも、その気持ちに自分達は気付いていない)そのために
 身毒丸は、亡き母への思いも含め母として認められなかった。。
  と思ったので観客がその後の場面の見方も変わると思う
  とても、重要な場面と感じ、なんか「やってくれるなぁ~」って
  思ったのでした。。
 

☆「大正四谷怪談」☆

 男2人。。人にはいえぬ罪を背負い生きる様。女2人、心から思う愛の形。
 舞台のセットはシンプルでしたが、シンプルがゆえに、それぞれの
 演技のしぐさや、間がとても大切な舞台だと思いました。
 お岩役の松井誠さん、あの色気はすばらしかった。手の指までの女の演技は
 見るものを魅了します。
 田山涼成さん、寺島しのぶさんも、さすがです。みんなで竜也君の
 「悪さ、美しさ、若さ」を支えているという感じがしました。
 竜也君演じる「右衛門」冷たい表情。でも、美しくって、それでいて
  もの悲しげな感じはとてもよかったです。
 よく、舞台や、夏場のドラマスペシャルなどで演じられる
 お岩さんが鏡の前で、髪が抜けて、、「うらめしや~」という話では
 なかったんですが、その「四谷怪談」も見てみたいと思いました。
 幽霊に驚き、狂っていく「右衛門」の竜也君。。ちょっと想像してしまいました


☆エレファントマン☆

エレファントマンの
記者会見のとき「裸のことばかりじゃなくて演技について
聞いてください。」と答えている姿と情熱大陸でカメラから
逃げるようにしていた竜也君が印象的。
痛々しかったけど、この俳優さんをこれからずっと見ていたいと
強く思った。エレファントマンについては映画を
小学生か中学一年くらいのとき親に内緒で遠くの映画館まで
観にいった作品。怖いもの見たさで見た思い出があるが
あまりにショッキングな内容でしっかりと心に刻み込まれた作品の
ひとつ。
子供心に本当の話と聞いて胸が痛んだ。
そのときの印象と大人になってからの内容の
印象は変わらなかった。私って成長してないのかしら(笑)
いったいなにが善なのか?
善とは自分のために結局はあるものなのか?「やさしさってなに?」
いろいろとまとまりがないぐるぐるとまわってしまうような感想。
そして、竜也君の演技に対しても素晴らしく身体表現をしているんだけど
どこか苦悩が感じられて痛々しくってあまり
何回も見れない。。。

これは、物語と言うより現実のドキュメンタリーとして
淡々と見るのがいいかも・・と思った。

☆舞台 オイル ☆

 時空を越えながら、戦争を題材に「復讐」の意味を考えさせられる
 作品。
 これは、もう大好きです。
  竜也君は、特攻隊に出撃することになって、でも
 死ぬのがいやで途中で、逃げてきっちゃった男の子の役。
 アメリカにあこがれ、ちょっと、軽いノリの雰囲気がよくでていました。
まさに戦後の日本を象徴したような役柄。戦後の日本そのもの。
それを問いかけるような内容。なにか現代に「これでいいの?幸せ?」と
聞いているような宿題を出された感じ。一瞬にして消えた命
そしてその命のバトンをもらっている私たち現代に生きている人間に
戦争を忘れないでといっているような気がして涙が出ました。
でも「復讐」はよくない。復讐してもむなしさだけが残るだけ。
命とは?愛とは?奥深い内容です。
また、野田さんならではの言葉遊び的なセリフは絶品。
野田さんの中でもわかりやすい作品だと思うし入り込みやすいと思います。

 私が、幼い頃は、まだまだ、戦争をテーマにした映画が、夏休みに放映されたり
 テレビで特集を組むことが多かったです。でも、今は、めっきり
 少なくなってきました。だから、なおさら、こういった作品を
 見ることができてとても良かったと思います。




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