野望稼動が倍に成った事で、社長と初めてお話する機会が出来た。最大のチャンスとばかりに、自分のパチンコに対する思いや考えを熱く語り伝えた。 当然の事だが、利益を出す事が経営をしていく上で当然の考え、当時は台の値段や設備投資に掛かる金額 人件費なども全く知らなかった事も有り社長に『君が語ってるのは夢物語…現実はそんな甘くないんだよ』と言われた。 しかし、話だけは真剣に聞いてくれた事が何よりも嬉しかった。 師匠は社長をいつも親父と言って絶賛していたが、社長と話をして師匠が社長を慕う気持ちが何となく判ったような気がした。 そして社長のお言葉。 『yukiti君…自分の夢を語るのは良いが、先ずは結果を出す事です』 『今回は素晴らしい結果を出してくれましたが、私から言わせればマダマダです』 『今回以上の結果を出して下さい…その時君の夢物語もう一度聞きましょう☆』 この言葉を聞いて死ぬほどやる気が出た!! そして年が明けた翌月・・・2002年2月1日。 一気に給料が18万も昇給したのと同時に移動が決まり、より規模の大きな店で結果を出すように命ぜられる。 移動先でも先ず最初に命ぜられた事は、スロットの機械調整だった。 この移動時期も非常に運が良く、日数が少ない割りに利益を取りやすい曜日配列だった。 荒利ノルマは102台で月間1200万のノルマがかせられたが… 元々稼動がいい店だったので無理することなく達成できる数値では有ったが、社長の 『先ずは結果を・・・』の言葉を思い出し思い切った相談を師匠に提案をして見る事に。 移動先の店の設置機種は102台。全て初心者向けのAタイプのみ。当時人気を博していた 大花火等は設置した実績も無い店だった。その最大の理由は平等をテーマーにした会社の経営理念。 それによると打つ人によって獲得枚数が変わるのは不平等だと言うくだらない理由から そもそも設定にメリハリを付けないのも、そこが原因になっていたらしい。 時代はちょうどスロットが勢いを持ち始めた頃…その力を借りれば結果は容易いものだと感じて仕方なかったので、 師匠に60台程一気にスロットを入れ替えて欲しいとお願いをする。 すると師匠は・・・ 『お前幾ら経費掛かるか知ってるんか?』 『2500万以上かかるんやど…失敗しましたでは済まされへんで』 『まぁ、今は親父がお前に注目してるから話せばオッケーは貰えるやろうケド』 『今と同じ利益じゃ親父は満足せえへんど・・・せめて月間2000は揚げんと』 『っで!うまい事行けそぅなんか…勿論、絵は書いてるんやろうな?』 金額を聞いてビビッタが正直な所、自分の金では無いので深く考える事は無かった。 むしろ、台を半分入れ替えて新規客を呼べれば、もぅ後は貰ったも同然だと考えていた。 そして以前から目を付けていた機種を師匠に伝え利益計画書を作り直し幹部会に提案して貰う事に 無事幹部会での了承を受け、導入が決定した事を師匠から聞かされるが… その後入れ替えの費用を聞いて耳を疑った… その総額はなんと5000万円オーバー!!もぅ、どうにでも成れと言う所が正直な感想だった。 【続く】 【目次へ戻る】 |