私が、呼び出しました。
誰を?気の置けない友達を。
何で?へこんだから。
すぐ近くに住んでいるのに、
お互い行動範囲も生活リズムも全然違うから、
ほんとに会うのは久しぶり。
でも、「久しぶり。いま何処にいる?」って聞いただけで、
笑いながら、「家だけど、今度は何があったの?」って、
そういう答えが電話から帰って来るのには救われる。
「寒い中行くんだから、何かあったかいもの作ってよね」、
それはそうだと思って、ココアを作る。
温かいココアでもてなして、
いつの間にかグラスの中身はワインへ。
あー。また転がしてしまった…。
恋愛について互いに話をしている時、
真面目な顔で彼女が言った。
「でもさあ、昔のあたしたちはどこに行っちゃったわけ?」
すかさず、ふたりは同時に額に手をかざして、
虚空を見つめるポーズ。
飛んで行ったゴルフボールを追うようなポーズ。
あまりに同時にそんなことをやったのがおかしくて、
苦しいくらい笑った。
結局結論は、人は変わるものよ、ということ。
どうもすっきりしない恋愛もあるようなら、
やたらとわくわくする自分が楽しい片思いもある。
未知の世界は結婚だけど。
こないだ遠恋がひとつ終わった。
もう遠距離なんてありえないと思ってたけど、
この時期の、私と、あの人の間で、
それがうまく行かなかったというだけ。
たまたま、うまく行かなかっただけ。
ひとつも「絶対」があり得ないこの恋愛と言うもの。
不思議だよね、といってまた飲んだ。
結局は、恋愛も酒の肴に落ち着くのかな、なんて。
つまりは、こうやって馬鹿みたいに話がしたかっただけ。
自分の話を、気の済むまでする。
同情も、相づちも求めてはいない。
でも、確かにそこにいて欲しい。
女友達は、真剣に話を聞いてくれないところがいい。
ありがと、ね。
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Last updated
2003/12/11 01:30:48 PM
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