小さい頃、
地球以外にも同じようなものはたくさんあって、
それらは何か大きな生き物の細胞だと思っていた。
そしてその大きな生き物の住んでいるところも、
もっと大きな生き物の細胞の一つだと思っていた。
同じように、
自分の体の細胞も地球みたいなものでできてると思っていた。
その細胞一つ一つでもっと小さいものが生きていると思っていた。
その小さいものの中にもまたもっと小さいものがあると思っていた。
他の人や生き物の中にもそうやって宇宙があると思っていた。
私たちが宇宙と呼んでいるものは、
私たちが体と呼ぶものの中の血みたいなもんだと思っていた。
どこにいる人が本当の空を見ているのか分からないし、
誰もそれが本当の空かなんて分からないから、
きっと私の目に見えるこの良く分からないものが、
私たちにとっては空なんだろうと思っていた。
だから自分は、
限りなく大きくて限りなく小さいと思っていた。
たまたまここで脳みそを持って心臓をどきどきいわせている、
そういう運命なんだと思っていたし、
それはきっと何かの役割なんだろうと思っていた。
どれほどちっぽけかどれほど重大か知れない。
だけどあたしはここにいるんだなと思っていた。
その中でこんな風に幸せな暮らしができて嬉しいなと思っていた。
自分がどの辺りにいるのかなんて分かりっこないことで、
目が回りそうなくらいの果てしなさの中の一瞬にいると思っていた。
思っていた、というよりも感じていた。
今も、すこしそう思っている。
そうでしかあり得ないと信じている。
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Last updated
2004/11/11 02:58:52 PM
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