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雪月花

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第一夜


内なる詩


ことばあそび


幸せを願う


無常


気付く


第二夜


自信


特別なあなた



生きる


ひねくれ


第三夜


花火の夜に


動き出す


ばかなりに


取り返し



第四夜



紙ひとえ


失恋


ことば


2U


第五夜


嘘がつけない


涙のわけ。


砕く


困る。


記録


第六夜


変化


変化 或いは


思い知る


それは心の


結局の話


第七夜


さようなら


ゆれないぶらんこ-an abandoned swing-


あなたのそばに


神様に


あなたが死んだのに


第八夜



今日


歌の誕生


今日のあなたは


本当の事


第九夜


金木犀


ゆきつきはな


ゆきつきはな そして


もうすこし


朝日に


第十夜


冗談じゃない


それぞれの時間


希望の中で


ここにいる


最初から


第十一夜


笑うかもね


あのね


満足


でてこない


ただいま


第十二夜


母の言葉 形あるもの


母の言葉 枕元で


母の言葉 いくつになっても


隠れ家


運と呼ぶ日


第十三夜


time(rhyme)


the fact(temporary)


「わかるよ」


言わないで


紛失


第十四夜


だんだん


目の前の背中


禁忌


冗談で


未題


第十五夜


揚げ足取り


陳腐


ことばあそび再び


予感


be there


第十六夜


きっとそういうこと


第十七夜


読書感想文1


読書感想文2


読書感想文3


読書感想文4


読書感想文5


読書感想文6


第十八夜


昔話


やめて


ゆきつきはな 改め


未題


雨と梅


第十九夜


どうしてこんなに


幸せな過去のつけ


見事な裏切り


つまりは


他人の悲しみ


第二十夜


世の構成要素



大したこと


しっくり


おちていく。


第ニ十一夜


泣けば良かった


癖。


悲しいくらい


やられた


眠りかた。


第ニ十ニ夜


怖いのは


ただ


ears and lips


耳と唇(e&l in J)



第ニ十三夜


はじめに


寂しさ


待っていた


何かが


最初の夢


第ニ十四夜


ねえ


望み


泣かせて


告白


あなたへ


第ニ十五夜


長文【女】


長文【男】


第ニ十六夜(短編集)


紀伊國屋夜話


椅子


分裂。


ラプンツェルの夢


バナナ


自白


第ニ十七夜


欲しかった言葉


可能性


何の為に


おねがい


懺悔


第ニ十八夜


公式


罰を待つ罪



出会った


1/1


第ニ十九夜


中身


物語


金魚鉢


肌の下


さよならに捧ぐ


第三十夜


貧乏性


ある意味


想像の必要


蜂の巣


目には目を


第三十一夜


拾う神


ごまかしの夜


降参


意味を


習慣


第三十ニ夜


笑うよ


最高の防御


かわいいひと


非常食


動機の濁り


第三十三夜


匙加減


極致


現在地


胸騒ぎ


ふらふら


第三十四夜


目次だけの本1


目次だけの本2


目次だけの本3


目次だけの本4


目次だけの本5


目次だけの本6


第三十五夜


残り香


速いもの


完璧


髪の記憶


笑い話


第三十六夜


足の正体


hurt


幸か不幸か


幸せの方法


ハッピーエンド


第三十七夜


似た者同士


何にも言うな


untitled


引き分け


自惚れ


第三十八夜


やっぱり


助けて



letter


ひとちがい


第三十九夜(エッセイ)


論理哲学論考


本棚と人


モデルテキスト考


枕草子


江戸の性


日本文学の英訳


"Self"


Samurai


Racism&A-Bomb


第四十夜


くちぐせ


オセロ


ひざを抱える


カメレオン


農民の野望


第四十一夜


タンク


自問


自由な体


場所について


完璧な一日


第四十二夜


すくう人


運命の人


やさしい大人


祈る夜


長い道


第四十三夜


まるきり特別だった


満ちていく吐息


おねがいがあります


まごつく


第四十四夜(小娘の愚痴)


安全なあんこう


蛙の釜茹で


建前と愚痴


モノローグの苦笑


おままごと


セレブレイト


弱さと道徳


to leave or to be left


寝顔


女よ、


毒を舐めて去れ


春の夕暮れ


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旅先で普通に買い直す本


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2009/02/04
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いつもより少なめの薬で、
いつもより早めに眠気が訪れた昨夜。

そこに、自然の睡魔が混ざっている気がして、
呑気に身を任せたのがいけなかった。



夜中に苦しく目が覚めた。



開かずの血眼で這うようにして不快さの元を探し、
微かな起動音を立てたまま「スリープ」していたPCを強制終了する。
電源スイッチを黙って長押しする行為が何か残酷なものに思えた。
そうして、脇にある分岐コンセントもオフにする。

ベッドに改めて倒れ込んだまま、
電球がひとつ付いたままになっているのを
見逃していた事に気付いてうんざりする。
灯りがあると眠れないのは昔からだ。
もはや体を動かすのもままならないので、
片手だけをベッドの下にぶらさげて、
手探りで探り当てたコンセントを、
弱い力できしきしとゆすりながら執拗に引き抜く。


ようやく再びの暗闇。
傍らにある小さな金属のケースから、
ミントのタブレットに紛れている甘い薬を
無造作に舌に落として齧る。


そのまま浅い眠りに落ちた筈のわずか後に、
薄い瞼はブラインド越しの朝日に反応してしまう。
うう、と眠らずに夢だけ見ていた活発な脳を抱えて
海老の様に背を丸めて毛布に頭をくるみ、
そのまままた片手だけを伸ばしてアイマスクを探す。

だからといって眠られるわけでもなく。




昨夜の眠りは不注意の事故だった。
一睡もできないよりも遥かに辛い。
今夜は処方通り、二十数錠をきっちり嚥下しよう。


=========================

いつだって、どこか胸を張り切れない。私は、
生まれつきの妙な後ろめたさを振り切りたかった。その為に
「頑張る事は良い事だ」と心で唱え続けていた。筈が、
「頑張る事」を頑張って、中身がついでになっていた。

頑張る事を頑張っている。その姿が、
周りに気を遣わせていたのに。それさえも
気付かない程、私は頑張る事に躍起になっていた。

今は、「頑張らない」ことを頑張ってしまう。
私は何だって、頑張ってしまうのだ。

頑張らなくていいよ、はとても優しくて難しくて困る。

頑張りたくないよ、と本当は思っている。
でも、頑張っていない、がどんな感じなのか、
それをすっかり忘れてしまったのだ。すると、
頑張っていないのがどんな感じだったのか、頑張って、
思い出そう、やってみないと、と思ってしまう。

思いやりが片思いの輪のようにくるくると、くるくると。
行き場の無い頑張りが、その円の中でくすぶっている。

頑張りの火も消せず、思いやりにも応えられず。
私は多分、頑張るのが、本当は上手ではないのだ。
だからこそ頑張らないと、とまた訳の分からない思いが始まる。
誰かの言う通り、これはただの「損な性格」なんだろう。






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Last updated  2009/02/04 11:16:47 PM
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