食品の廃棄
今年も恵方巻きの廃棄が10トン近くあったそうです。事前にあれこれと軽めに警戒されていたにもかかわらず、10トンもあったというべきか、警戒の効果で10トンにとどまったというべきかは今後の詳細な分析をまたないといけないのでしょうが、おかしな話です。 商業的な目的、いわばスーパーやコンビニの論理では、少々廃棄物を出したとしてもその結果として売り上げ、利益が大きくなればそれでいいという理屈で動いているのでしょう。廃棄物や売れ残りがカクカクしかじかの割合で存在するという見込みも込みで、生産計画や物流の計画をしている時点で、儲けるために廃棄分がでてもOKであるという判断が、資本家に近いスーパーやコンビニの経営層のレベルから出されてもおかしくはないわけです。 資本家は利益の追求が仕事であり、食料品の無駄と消費者の目に飛び込むインパクト(品揃え)を天秤にかけて、少々食品ロスがおきそうでも消費者へのインパクトを重視すべきと判断したならば、インパクト重視の企画や機会損失を極力さけるような品揃えをすることでしょう。 食のエンターテイメント化とでもいうような事態が2000年代くらいから世の全面に出てくるようになってきたように思うのですが、それはごく一部の限られた層、あるいはメディアだけにとどまっていたように思うのです。 恵方巻きの場合は、これを一般のレベルに浸透させようとして結構無理な部分が表面化してきたのではないでしょうか?エンターテイメントにソグワナイ食材だったのではないかと。 2月14日のチョコレートであれば、これは大量廃棄ってことはありません。日持ちしますから。日持ちするかしないか、これはエンターテイメント化する上で重要なポイントですよ。 土用の丑のウナギも原則注文受けてから焼きますし、そもそも品薄気味なので大量廃棄にはつながりそうにもないです。 材料が豊富に手に入り、加工の手間がたいして必要でない上に店頭に平積みしやすいといった点の全てが恵方巻が大量廃棄される特性を備えているエンタテイメント食材のような気がしてなりません。行く川の流れは絶えずして