テーマ:寂寞の中で(1008)
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こんなどんよりとした梅雨時になんとなく なんとなく です。
先人達の辞世の句をちょっとくぐってみました。 まずは 良寛和尚 「散る桜 残る桜も 散る桜」 特攻隊の辞世の句と一般的に広がってしまったようですが良寛和尚のものです。 良寛和尚は辞世の句ですかと問われて 「阿」と一言だけ答えたそうです。 この「阿」は全宇宙を指すのだそうですが・・・ 「身はたとひ 武蔵の野辺に朽ちぬとも 留め置かまし大和魂」 吉田 松陰 辞世の句 そして そっくりな句があります 土方 歳三の辞世の句です 「たとひ身は 蝦夷の島根に朽ちるとも 魂は東の君やまもらん 」 (よしや身は蝦夷が島辺に朽ちるとも魂は東の君やまもらむ とも これは 本歌取りという手法です 今のパクリとは全く違うものです。 ほんかどり【本歌取】 和歌、連歌などを作る際に、すぐれた古歌や詩の語句、 発想、趣向などを意識的に取り入れる表現技巧。 新古今集の時代に最も隆盛した。 これは教養が無ければ出来ないことです。 土方 歳三は五稜郭が落ちる前にこの句と遺品を部下に託したそうです。 もはや 自分の命は散るものと感じた土方 歳三は以前宿泊したことのある旅館で 目にした長州藩の吉田松陰の句を覚えていて本歌取りをして残したのでしょう。 敵対視していた長州藩の吉田松陰の句を素晴らしいと感じていた土方歳三の 懐の深さに思いを馳せてしまいます。 土方 歳三がでたところで同じ人気の沖田 総司の辞世の句も 「急がねば 闇にへだつや 花と水」 花は土方 歳三 水は沖田 総司 結核で療養中の沖田総司が土方歳三に宛てたもので 「戦う事がなければ離れ離れになってしまう」 この後、二か月後に・・・・・・ では 長州藩のヒーロー 高杉 晋作の辞世の句です 「おもしろきこともなき世を おもしろく」 この続きを 野村望東尼は「住みなすものは 心なりけり」と続けたそうです。 高杉晋作もまた沖田 総司と同じ病に倒れました。 新しい世の中を見ることも無く去っていきました。 では 皆さんが大好きな坂本 龍馬 「世の中の人は何とも言わば言え。わが成すことは我のみぞ知る」 N〇K番組の大河ドラマの西郷頼母の妻千重子の句 「なよ竹の風にまかする身ながらも たわまぬ節はありとこそ知れ」 この句を刻んだ石碑(奈与竹の碑)が会津若松北青木・善龍寺にあります。 殉難婦女233名の氏名も刻まれています。 こうしてみると辞世の句を残しておくことっていいですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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