2024/07/10(水)22:42
簡単,ペットボトルのリサイクル法を試してみました。
とっても簡単な実験ですが,面白かったのでご紹介。
ペットボトル飲料って3種類のプラスチックから出来ていますね。
本体はPET(ポリエチレンテレフタレート)
蓋は高密度ポリエチレンとポリプロピレン
ラベルはPS(ポリスチレン)など
蓋やラベルは本体よりは少し柔らかい素材で,
蓋がしっかり閉まるように
なっているそうです。
本体,ラベルを細かく切って水に入れると
本体とラベルは沈み,蓋だけ浮いています。
これに塩を加えてかき混ぜます。
本体は沈んだままですが,ラベルは浮いてきます。
つまり,最初に水に浮く蓋を回収し,
塩を入れて浮いてきたラベルを回収すれば
PETだけが残り,分別できるというわけです
これは比重の問題で,それぞれの比重は
PET(ポリエチレンテレフタレート)1.38~1.39
PP(ポリプロピレン)0.90~0.91
高密度ポリエチレン 0.94~0.97
PS(ポリスチレン)1.04~1.07
なので順に並べると
本体> 塩水 > ラベル > 水 > 蓋
となり,よって蓋は水に浮き,
ラベルは水には沈むけど塩水には浮き,
本体は塩水にも浮かない。 となるんですね。
色々なプラスチックの密度をしらべてみました。
赤線が飽和食塩水の密度1.2,青線が水の密度1.0です。
こうやってみるとこの間に入るのは
ポリスチレン,ポリメチルメタクリレート(アクリルの一種)
くらいのようです。
ペットボトルでは丁度良く分別に使えるんですね。
この他にナイロンなどが当てはまるようです。
調べてみると蓋やラベルは「ポリエチレン」としているサイトも
ありました。
ポリエチレンの比重は1以下なので,ラベルも一緒に水に浮かぶ
商品もあるのかもしれません。
実験の際の注意
材料を水に入れると,水に溶けていた空気が材料にくっついて
本来沈むものが浮いてしまうことがあります。
かき混ぜれば次第に取れますが,一度沸騰させて
空気を追い出すとやりやすくなります。
綾鷹は「ラベルレス」が一般に売っているんですね。
これが一番良いですね。