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カテゴリ:本に読まれて
今回パラエクスポではピエルパオロ パソリーニ展も
行われている。 20世紀を代表するインテリとして、またローマの街を 改めて詩的に紹介することができた人物として、ベルリン パリ、バルセロナの3都市でもローマと共にイベントが あるようだ。 パソリーニの名前を知ったのは、ローマに住みだした頃。 暮らしていた家の本棚に彼の本があった。 (パソリーニは何故か日本ではパゾリーニと言われているらしいが 発音はパソリーニが正しい。) 借りていた家の持ち主はローマっ子だが、仕事でウイーンに 住んでいたPだった。 彼のウイーンの家も友人と訪れたことがある。 当時彼は背が2メートルくらいのハンブルグ出身で建築を 勉強しているTと住んでいた。 その本は、パソリーニの代表作のひとつで、イタリア語では 「ragazzi di vita」(訳すと「売春夫(男子)たち」)だった。 日本語で訳されているようだけれど、タイトルがもうすでに変に なっているのはタイトルがスキャンダラスすぎるのか。
彼は北イタリアのスロヴェニア国境近くフリウリ地方出身の母親と ボローニャ出身の軍隊勤務の父親の間に生まれた。 父親が借金をして刑務所に入っていた期間があり、そのせいと戦争で 少年時代から青年時代を母親の故郷で過ごした期間がある。 ボローニャ大学で卒論を現代美術について書く予定だったが、 進まなかったのでイタリア1800年代終わりの詩人ジョヴァンニ パスコリについての卒論で卒業したという。 ボローニャで過ごした時間はインテリのグループと集まり、 人生で最も楽しい時期であったと述べている。
1950年に母親とローマに入って来て様々な人物と接触した。 実際に彼は、小説家、詩人、ジャーナリスト、映画評論家、 映画監督など、さまざまの職業をもったが、それはここからも 来ている。今回の展覧会はこの時代を扱っている。 戦後のアヴァンギャルドを行っていた人物と思われるが、同性愛 であったために、保守的な所からも厳しく批評されたようだ。 1975年ローマ郊外のオステイアの海岸近くで殺されて発見されたが 現在でも真実はまだよくわかっていない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014.05.06 21:04:05
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