ゆりんいたりあ日記

さて、サンタサビーナ教会のお隣にはサンタレッシオ教会
があり、ここも興味深い聖アレッシオの彫刻があったり
して寄る価値ありなのだけれど、今回は結婚式で入場不可。

そのお隣には知る人ぞ知るというアヴェンテイーノのブコ
＊穴＊があって、シーズン中は割に人が並んでいる。
聖マルタ騎士団本部のブロンズ製の扉の鍵穴から見える
眺めが素晴らしい。
借景にマルタ騎士団のお庭を使って奥にサンピエトロ寺院の
美しいクーポラが見えちゃう。

今回は少し久しぶりに予約を入れてこのお庭見学に行って
見たので簡単にその報告。

マルタ騎士団本部はスペイン階段近くのコンドッテイ通り
にあり、そこには通常マエストロが住む。
(今は亡くなってしまったので来年1月の投票待ちらしい）
コンドッテイ通りの本部横には騎士団の切手を販売する
お店もあって、一度切手を見に行ったけれど、美しいもの
だった。
そこから海外に出すことも可能なのだが、日本はマルタ騎士団
を国として認めていないということで、残念ながら日本には
出せない。

アヴェンテイーノの本部はどちらかというお客様をご案内
したりするような場所として使われている。
マルタ騎士団の歴史については以前ブログで取り上げたと
思うのでまたそちらを参照に。

昨年ちょうどマルタに行ったことから、ようやくいろいろな
ことが実際につながってくるのが嬉しい。

お庭は期間限定で週末金曜日と土曜日の午前中のみ予約を
入れての見学が許されている。
見学は内部のガイドツアーになる。
（イタリア語なので、興味がある方はご一緒しましょう。）
以前は本部の建物内も入れたが、今はお庭と内部の教会の
見学になる。
ここは、本部の広場を始めとしてお庭や教会の設計は、あの
ピラネージになり、教会内部には彼のお墓が入っている。

ピラネージのことについても以前ブログで取り上げたと思う
ので、詳しくはそちらを参照に。
彼は1700年代の建築家、エッチング家、また古美術収集家
だったが、特に有名なのが彼のエッチング。
そのピラネージが唯一残している彼の設計による建築物と
いう点では非常に興味深い。

教会は以前ずっと修復中だったのが今はとても綺麗になって
いた。内部はとても質素で、漆喰の装飾だけ。やはり彼が
とても尊敬していたボッロミーニの模倣ということになる
のかも、と思った。
ちなみにピラネージはペストウムに行ってマラリアにかかり
亡くなったのだが、お墓を作ってもらいたいと思っていた
のが、サンタンドレア　フラッテ教会。
（ボッロミーニ作の鐘楼がとても変わっている）

お庭は以前来たときに秘密の楽園と思ったが、その感じは
今も変わらない。
機会は是非とも作っていらしてみてください。


サンタマリア　デル　プリオラート教会


教会内部。祭壇がとっても変わっている。


本部の建物をお庭から。


お庭はとっても素敵。


実際にはもっともっとキレイ。
奥にサンピエトロ寺院のクーポラ。