2006年09月の記事一覧 | らぴすらずり・うぃ～くりぃ～

合格への道・番外編

比較合判が返ってきました。実は前回、突然国語がとってもよかったので「おぉぉ！？　これは、まぐれ？　それとも夏の努力が？」と思っていました。・・・・・まぐれでありました。相変わらず、算数との差が激しすぎ。国語、本当にやばい！ところで、その国語。土特の国語テキストには、漢字や語彙補強に「合格への道」という１枚ペラがついています。今日は希望者のみ配布という「合格への道：番外編」という冊子をもらってきました。番外編。サピにしては、まぁまぁのネーミング（違？）。内容は、詩に特化した内容です。サピテキストにしては、珍しく。非常に珍しく、説明がていねいなようです。さぁ、やりたまへ。もちろん、先生に提出するのだ、添削してもらうのだ。たとえ、１日校２日校には出なくても、演習量を増やすのだ、少しでも、国語をやーりーたーまーへぇぇぇーーーー！

流星ワゴンと、まほろ駅前多田便利軒　

１）流星ワゴン　重松清お出かけの行き帰りに読みました。（わりと読む速度は速い方。）噂どおり「なんじゃ、こりゃ....」という内容でした。誰にでもある、「あのとき、あぁしていればもっと違っていたんじゃないか」という思い。それなのに、やり直したくても、もう取り返しがつかない。今思えば、あの時のあの兆候に、なぜ自分は気がつかなかったのだろう。人には誰でもそういう、分岐点がいくつもあると思う。特に子どもの生死に係わる部分では、ただ、ただ、申し訳ない気持ちでいっぱい、というのも、自分の死とは違う思いというものを私なりに反芻しながら読んでいました。また、中学受験全落ちという現実と、それをきっかけに自分を止められなくなってしまった主人公の息子、一雄くんの苦しみは、非常に生々しく感じられました。重松さんの小説は、小物が非常に具体的、かつ現在進行形のものが多いように思います。一雄くんが受ける「冬期講習のためのクラス分けテスト」とか、ユニクロで服を買う、電車に乗って多摩川を越えると自分の家がもうすぐとか、そういう細かいことが、妙にリアル感を出しているわ。ちなみに我が家は、現在オデッセィに乗っているし。一応舞台は、新宿から１時間半の東京郊外となっているけれど、ショッピングセンターの屋上の観覧車って、私にはモザイクモール阪急がまざまざと浮かんできてしまいました。すぐ近くの公園には、たしかに「こんな時間にどうして中学生が一人でぼんやり座っているのかな？」という子が、たまーにいたりして。同じように「もう、なんかやってらんないよな～」っていう思いでいる少年なのかもしれませんね。主人公が自分の中の、実父像を確認し、壊し、新しく組み直して。自分の息子の、本当の心の流れを初めて知り。その主人公を別世界へと案内してくれた、オデッセィに乗る親子のドラマ。はよかったんだけど、そういうのをぶち壊しちゃう、奥さんの言動。「私、病気なのかも」って、あーた、病気よ！　これが「現実逃避で、ヨン様追っかけしすぎて韓国詣で三昧で、ローン地獄」とか、まだありえそう（あるのか！？）な話ならともかく。もう！こんなんじゃ、うちの息子に読ませられないじゃないか！！ちゅーことで、次の本に行こう！　次！２）まほろ駅前多田便利軒　三浦しをん直木賞受賞作品。単純におもしろかった。ぐいぐいと惹きつける魅力というより、さらさらと読める感じ。とってもスピード感のある文体で、まるで映画を観ているような小説でした。織田裕二とギバちゃんのやりとり、のような、呼吸のタイミングとか。この二人は刑事ものだけど、主人公の相方・行天さんを浅野忠信さんがやってもよさそう。本当はエピソード数をもうちょっと絞ると、さらに小説がしまるかな。流星ワゴンでは、子どもの死は演出のひとつのように感じられましたが、多田さんの子どもの死は、どうしてあの時に自分があぁいう行動しか取れなかったのかわからないのだけど、ずっと重い固まりが心に中にあって....という受け止め方で、「あぁ、さすがに子どもじゃないだろうけれども（確か若かったし）、作者の三浦さんは犬とか、ネコとか、ずっと大切にしてきたものを、後悔する形で失ったことがある人なんじゃないかな」と感じられました。さすがに、この本が直木賞の選考理由は聞いてみたいと思ったけれど。そうそう、この小説の舞台にまほろ市。米軍基地とか、市内を走るのは横浜中央交通・略して横中（って、おもいっきり神奈中バスのことだし！）とか、アイテムがこちらも私には親近感たっぷり。

修学旅行と恋バナ

この日は長男が修学旅行。ちびすけを寝かしつけて、ひょいと起きてみたら２時。隣に長男がいないのって変....さて、長男は今回の修学旅行をとっっても楽しみにしていました。メインのお楽しみは、こ・い・バ・ナ！最近、やたらJちゃん（パリからの帰国子女、超かわいい、超お金持ち）のお名前が出てくるので、てっきりどちらかがどちらかに気があるのかと思ったら、Jちゃんが長男の友達に修学旅行にコクることを計画していて、そのためにあれやこれや...らしい。長男もせっかくなんだから、誰かにコクれば？と言ったら、「えー、ぼくって、そういうのって縁が無いタイプじゃん？」とかわされた。いや、たしか君だってなんかしていたって聞いたけれど。さらりとお上手にとぼけるその様子が、なんだか新鮮なのと、へぇぇ、君って案外世渡り上手になっちゃったのね、と感心してしまい、ハハの突っ込みは避けました。あ～、昨日のナイトウォークとかで盛り上がったのかしら。修学旅行準備、ゲームは持参可能と書いてあったので、ジェンカの小さいバージョンを買ってあげました。これは私のアイデア。いちおう、旅行前に「何を持ってくる？」とクラスで話した時にみんなにはかなり期待されたようです。よし。

なにがなんでものNN

この日は、塾の保護者会でした。「夏休み前に、夏休みで決まると言ったのはあれはウソです。これからで決まります」などと、大受けしていた室長のお話。どの教科の先生も、SSを優先して下さいということでした。で、宿題もやる順位が一番低いのは土特。受ける意味あるの？と、他の方々もひそひそとお話していました。土特を受けていれば、第二志望などの対策にもなります、という先生のお話もありましたが、その時間を弱点強化に充てたい気持ちもたしかにわいてきます。土特を受けるのを辞める人もこれから出てくるのかしら。（お金は返ってこないけれど～）そして、他のお母様方のお話からも、どうやらかなりの人数がSSを受けていないか、半分しか受けないで、早稲アカのNNと掛け持ちしているらしいことがわかりました。うーん。なんだか、行動力に欠けていたかな、自分。たしかにサピのSSだと、御三家以外は「A校・B校・C校クラス」とおまとめにされてしまっているので、同じクラスの子でも志望校がそれぞれ違っていたりするのよ。α１の子も何人かいるけれど、C校志望なんだよね～って、長男。早稲アカのNN「A校クラス」の方がよほど照準を絞っている感じがするものね。サピもK校クラスならば「K校をみんなで目指そう！」という雰囲気ができあがっているらしくて、そういうのも大事なんじゃないのかなぁ。

村上龍の「シールド」

村上龍さんの文章は、実はそんなに好みではない。今、日経の夕刊で連載されているコラムも、そんなにおもしろいと思えない。 http://www.nikkei.co.jp/cambria/promenade/index.html なのに、「シールド」を買ってしまったのは、はまのゆかさんの絵かなぁ？それとも、ひときわ大きい、本の存在感に引かれたから？もしかすると、たまたまお財布にお金が多めに入っていたからかも。「シールド」は、とてもていねいに書かれたお話という印象。あまり子どものことを好きではない人が、一生懸命子どもになにかを説明しようとしているような、そんなものを感じました。 Amazonでは酷評されているけれど、私は１３歳のハローワークより好き。それはきっと、今、この本を子どもに読ませてあげたいなって思ったからかもしれません。そして、大人だって迷ったり、傷ついたりしていて、今があるって知ってほしいなって。人って、調子がいい時は前しかみない。いいことばかり、期待する。だけど歯車がかみあわなくなって、こんな筈じゃなかったのに、と思うようになってくると、どうしてこんな、今の自分があるんだろうって思うようになるんじゃないかな。失ってから、あぁ、自分が手放したものの大切さに気がついたり、もう得られないってわかってから、初めて、もっとあの時に気づいておけばって思ったり。主人公の二人の少年～壮年期の男性二人～に、気持ちが重なる人と、そうではない人といるだろうなぁ。