東の花の散る前に……

【日吉×岳人】

「日吉～～！乾は長太郎とは違うからな！！」
「ノーコンじゃ無いって事ですか？」
「そんなヘンな構えしてて、見えんのかよ？」
「心配には及びません……っつうか、先輩……跳び過ぎです」
「大丈夫だって………」
「体力温存しておいて下さいよ……特に海堂はどこまでも喰らい付いてきますから……」
「この前みたいには、成らないぜ！　侑士が勝ったんだし、俺もイイとこ見せなきゃな！？」
「下克上ですか？」
「………それ……お前だけ………」

「あの………」
「何だよ？」
「あっちで、忍足先輩が何か言ってますけど………」
「あん？………ちょっ……ちょっとタイムな………」



【忍足×岳人】

「何だよ？侑士～～。気が散るだろ！？」
「アカン……って、岳人………」
「何がだよ？……まだ、始まったばっかじゃん！？」
「腹……見せ過ぎやって………上着、ちゃんと中に仕舞っとき！」
「いいじゃん！腹くらい見えたって！」
「腹だけや無い………乳まで見えそうなんや！」
「い……いいだろ？別に……」
「アカン！絶対アカン！！嫁入り前の子～が、乳見せたらアカンやろ！？」
「………俺………嫁、行かね～～し……」
「わからんやろ？このダブルスで、めでたくゴールイン☆っちゅう事もあるかもしれへんし………」
「日……日吉とか！？」
「日吉なら、岳人任せられる思うんや」
「勝手に決めんなよ…………俺の相手は自分で決める！！」



【忍足×跡部】

「跡部！跡部！！大変や！！！」
「…んだよ？ウルサイなぁ～～～！」
「岳人が……岳人が反抗期なんや………」
「あぁ～～ん？」
「肌を露に見せるし、決めた相手、嫌や言うし……心配で心配で……」
「お前………親父か？」
「それに、乾・海堂は熟練カップルやし、大丈夫なんやろか？」
「日吉はしっかりしてるから、大丈夫なんじゃねぇ～の」
「そやな……こっちは、出来たてホヤホヤ・フレッシュやから、アツアツ・イケイケのガンガンや！！」
「……何か違う事考えてねぇか？」
「マンネリ夫婦とちゃうから、朝まで何回もこましたるで！！」
「………てめぇ～～～消えろ！！」

「あっ！………そや！跡部も腹見せたらアカンで………」
「何の事だ？」
「ええから……上着はちゃんと、こ～して……中に……」
「てっ…てめぇ～～何しやがる！？」


再び【日吉×岳人】

「忍足先輩、何ですって？」
「別に…………」
「………なんか、今度は跡部部長とモメテますよ………」
「い～んだよ！」
「いいんですか？」
「いいから、アイツは放っとけ！」
「ダメですよ……親の言う事はきかないと………」
「親じゃねぇーだろ！？」
「まぁ～～落ち着いて下さい」
「……ったく、どいつもこいつも………」

「あ………青学の奴等……忘れてました………」
「げっ！！………ヤバっ………」
「イライラしてますよ？」
「うげ～～～！　海堂……いつもより、ゆらゆらしてるし……」
「超高速サーブの次は、特級のスネイクですよ」
「ふん！跳んでやるよ………３倍増しで……」
「……上着は中に仕舞って下さいよ」
「えっ？」
「だから………お腹……見えますから……」
「え゛っ！？」
「他の奴等に見せたくないですから………」
「え゛え゛っっっ～～！？」
「ほら………来ますよ………」

「くそくそ～～……集中出来ねぇ～～～何か………負けそう～～～」
「大丈夫です。後は抜かせません」
「こういう時って、『ふしゅ～～』とか言うのか？」
「使い方違うと思います」
「じゃぁ、どんな時使うんだよ？」
「後で海堂に聞いておきます」
「……殴られんぞ………」
「仕方ありません。向日先輩のためなら………」
「……お前……案外いいヤツ？」
「『案外』は余分です」
「ちっ………とにかく、勝つぞ！」
「勿論です！」


頑張れ！氷帝！！


ん～～～。何か、とっても不安だけど…………？？