水中華族

　「粗大ゴミを運ぶのを手伝えー。」と親父が言ってきた。仕方ないので久々に肉体労働。
　なにやらかにやらを運ぶ運ぶ。もしこれが引っ越し屋の仕事だったらぶん殴られるであろうか、そのくらいのゆっくりペースで片付けた。あまり早くやり過ぎると、親父が倒れかねないからねぇ・・・。

　こういった粗大ゴミならまだしも、私物を捨てるということは、意外と難しい。ゴミが捨てられないでどんどん溜めていってしまうという人が結構いるらしいが、自分もそのひとりかもしれない。自分の部屋のあれやこれや、捨てられるか不安なものも多い。
　捨てるべきかどうか、一番悩むのがアルバムだ。あっても見ないし、見られると恥ずかしいし、使い道に乏しい割にかさばるし、と役に立たないことこの上ないのだが、いざ捨てるとなると戸惑ってしまう。

　今日になって「もういいや、捨てちゃえ。」と思い立ったのだが、そこへ母から物言いが付けられた。「要らない何て言うのなら、私が取っておくもん！」とな。で、どこに置いておくつもりなんだい、と訊いたら「この辺に・・・」と素晴らしく曖昧なプランを提示してくださいました。
　嗚呼！流石は私の母である。そしてどうせ私の私物を除けてスペースを作るつもりなんだろう！昔のちっちゃくてカワイイ俺のものは大事で、今の俺は大事じゃないってかー。ちきしょー生活費出さないぞー。