尊厳死に関する私見(2020/10/17 10時)
【はじめに】 元々はツイッタに書こうとしていたものですが、1つのツイートでは収まりそうになかったのでこちらに書くことにします。【本文】 尊厳死は、ALS(amyotrophic lateral sclerosis: 筋萎縮性側索硬化症)の患者様が五体満足な躰に生まれ変わることを本人が希望するというのであれば、適用しても良い、と私は考えます。 一方で、その他の人に対しては”安楽死とは何か”ということについて国民一人ひとりが自分の考えを持って話ができるようになるまで、もう少し社会が成熟するのを待ったほうが良いと思います。私がこのようなお話をするのは、お年寄りや引きこもりの人も大切な社会の一員であるという考えはもちろんのこと、哲学者でもあった古代ローマの皇帝、マルクス・アウレリーウス(マルクス・アウレリウス;121-180)の『自省録』の一節が自然と思い出されたからです。マルクス・アウレーリウス 自省録 - 岩波書店https://www.iwanami.co.jp/book/b246669.html 私が手にとった岩波文庫版のものでは確か、一冊の本の中では初めの方(私の記憶が正しければ第2巻第1章)に該当するお話があったはずですから、図書館に立ち寄る機会がある方は一度、手に取って観ると良いですよ。 お年寄り、引きこもり、あるいはあなたが心の底から憎んでいる人たちも、この宇宙を作り出すうえでは欠かせない、大切なジグソーパズルの一欠片(ピース)なのです。