友達の頼まれ仕事で、北九州に縁のある人を紹介するHPの資料を入力している。
その中に山頭火があった。
代表句に
まつすぐな道でさみしい
また見ることもない山が遠ざかる
わけいってもわけいっても青い山
というのがある。
この北九州にも来て、到津動物園を見て一句
「ひとかげちらほらとあたたかく獅子も虎もねむっている」と詠んだ。
山頭火の句というから、皆感心するが、自由律俳句のため、私のような素人には
小学生が詠んだと言っても、分からずに頷いてしまう。
新聞で読んだものでうる覚えで、違っているかもしれないが、
障子も破れた家に友達が訪ねてきて、酒を飲み、寝た。
ひどく貧乏で、布団がなかったのか、座布団かなにかで寝ていると、
すごく重たくなった。目を覚ますと山頭火が寒いだろうといって、
上にかけるものがないので、机を乗せていた。
友達は重いから除けて欲しいと言った。
何か、そんな話がエピソードで載っていた。
机を乗せるその行為に彼の優しさがでてる。
彼なりに精一杯、友人に気を使っている。
私は不器用な生き方しかできないその姿に感動した。