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カテゴリ:zakki
去年の8月にノルウェー、オスロのムンク美術館から開館している最中に、ムンクの「叫び」と「マドンナ」が盗まれたと耳にした時は、何があってもおかしくない世の中なのかもしれませんけれど、信じられないとともに、ショックを感じました。 今月の1日には懸賞金も懸けられたというニュースも入ってきました。 今年の3月にもノルウェーのホテルに飾られていたムンクの絵が盗難されたというニュースも耳にした事がありますが、まだみつからないのでしょうか・・。 全ての人に価値を共有すべき素晴らしい作品であるだけに盗難にあうのでしょうけれど、美術館からは額ごと盗まれたそうなので無傷で発見されることを祈るばかりですよね。 そういえばフェルメールの絵も素晴らしさもさることながら、数が少ないという希少性の高さもあってか、過去に盗難のターゲットにされ、アート・テロリズムに利用された経緯があるそう。。(アート・テロそのものはそれ程多くないそうです。) 1971年に起きた『恋文』の盗難事件では木枠からカンヴァスを切り取り丸めて持ち出したため、ダメージが深刻だったそう。 この作品を楯に、犯人は難民への金銭の援助と反飢餓キャンペーンを要求、条件をのまなければ二度と目にする事はないと脅したとか。 こちらの事件は悪戯に近い要素もあった様で、あっけない犯人の逮捕で幕をとじたのだそうです。 一方1974年にロンドンで盗難された『ギターを弾く女』の場合は深刻で、IRAでテロを働いたとされ無期懲役刑に服している姉妹の故郷の北アイルランドへの移送を要求されたそうです。 政府はまったくこれには応じなかったそうです。 この事件のへんてこなのは、IRAは最初から盗難事件の関与を否定、そのとき姉妹自身も移送を願うべくハンストを既に行っていてイギリス政府との交渉もすすんでいたとか。特に姉は美大生でもあったので絵の無事の返還を犯人に訴えたそうです。 その後、犯人はさらに「我々は狂気を貫徹する。絵は劇的なやり方でひっそりと燃やされるだろう」という脅迫文を送りつけてきたとか。 当時の新聞には沢山の投書が寄せられたそうですが、市長をはじめ一般市民まで共通して絵画を守るために要求をのむべきではないという意見だったとか。 私にとっても『美術の価値』について少し考えさせられるお話でした。 とにかくムンクの”マドンナ”をいつか目にする事ができることを祈りつつ。+++ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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