山下達郎 サンデー・ソングブック
私の好きな甘茶ソウル
【 甘茶偏差値 65 】
山下達郎 / あまく危険な香り 山下達郎作曲編曲 (AIR RAS508)'82
![yamasita amaku.jpg](https://image.space.rakuten.co.jp/lg01/04/0000132504/18/img7167606dzikfzj.jpeg)
日本産甘茶ソウルと言えば山下達郎82年のこの名作。曲名もイカしてますね。同じ甘茶系シカゴソウル「CURTIS MAYFIELD / TRIPPING OUT」と全く同じゆったりとしたベースラインが印象的。曲全体に漂う浮遊感は両者共通ですが、達郎版の甘くまったりとした味わい深いメロディは黄金旋律と呼びたくなるほど出来がいい。達郎氏自身がカーティス・メイフィールドを敬愛している(ラジオでも特集をくんでいる)ことや、曲の発表時期、その印象的なベースラインなどから、この曲はカーティス版へのオマージュとして作られた、というのが音楽ファンの通説だと思っていましたが、、、。2007年3月25日の山下達郎SSBで次のような発言がありました。
【天地身命に賭けて「あまく危険な香り」は「CURTIS MAYFIELD / TRIPPING OUT '80」のパクリではない。RSO時代のカーティスはあまり好きではなくて「あまく危険な香り」を81年にレコーデイングするまでは、「TRIPPING OUT」は一度も聴いたことがなかった。リズムパターンは同じだけどパクリではない。むしろこれだけよく似たオケが作れたことを褒めて欲しいぐらいだ。】
そうだったのか!オマージュじゃなかったんだあ。これには意外でビックリです。しかし、オマージュはともかく盗作などという発言がそれほど大々的に話題になっているのを耳にしたことはないので、何故いま今回の発言があったのでしょう。ある程度音楽に造詣の深いものならば、「恋はあせらず」トラックの例を出すまでもなく、メロディはともかく、この種のトラックの類似性に盗作うんぬんなどと浅はかな発言をするはずもない。達郎氏も、パクリなどという品性の無い言葉でこれだけの名作を貶めようとする、音楽に造詣の浅い人間の言葉に耳を貸す必要は全くなく、又わざわざコメントする必要もなかったと思う。
ただし個人的には「では何故この時期にこれだけ似たトラックが出来たのか?」ということに関心が向きます。ソウルではよくあるトラックなのでしょうか?カーティス、山下達郎が同時に参考にしたであろう基幹トラックがあるのでしょうか?ご存知の方、教えて下さい。