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漫望のなんでもかんでも

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まろ0301

まろ0301

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2005.04.17
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カテゴリ:カテゴリ未分類
洞窟にもぐってきた。
 瓢箪から駒みたいな話で、金曜日の夜の歓送迎会の席で隣に座って歓談していた人から誘われた。
 「明日、洞窟にコウモリ見に行かない?行くんだったら旦那の学校に9時集合いうことにしよか。」

 私はコウモリに親戚はいないが、行っても良いという気になる。

 朝9時に、その人の旦那の勤務校に集合、10人ほどが2台の車に分乗して西に向う。中国縦貫を走る。運転しないでいいとなんと気楽な事か。沿線は花のベルト。様々な色の桜を見ながら進み、北房で下りる。市街地を抜けて山へと入っていく。

 少し迷ったりして、目的地に到着。
 携行品の点検。懐中電灯、聞いてないよ。軍手、知らんでそんなもん。水と食料、これはまぁまああるな。

 用意の良い人はいるもので、旦那とその友人が、懐中電灯の予備から軍手の予備まで滞りなく揃えてくれていたおかげで、私も洞窟に入れるようになった。あとで聞いたら、元・大学の探検部。さすがに準備万端、気配りの塊だ。

 それにしても、昨晩の会話はなんだったんだ!
 「コウモリ見に行くからね」って、略礼服でも着てきたらどうするつもりだったのか。
 
 入り口の看板

 岡山県指定天然記念物 秘坂鍾乳穴(ひめさか かなちあな)。

 入っていく。徐々に暗くなる。行く手はもう真っ暗。懐中電灯だけが頼り。ひたすら下を照らして、けつまづかないようにする。
 すると、こういう時にはちゃんと見つけるものだ。光がほとんど差していないのではと思う地点の砂地に、ぽよっ、とモヤシのような草の芽が出ているのを見つける。こういうところでも生えてくるものなのだと思うと、いとおしい。

 感動している暇もあまりなく、真っ暗の中をひたすら進む。元・探検部の説明が所々であって、各自うなずく。
 ふと、気が付いた。これまで入った事のある鍾乳洞は、出来上がったものであり、ライトアップもされ、歩道もついていた。いま歩き、岩肌を見ている鍾乳洞は、完成品ではなく、製作途中のシロモノなのだ。
 
 山口の秋芳洞や沖縄の玉泉洞を観光界の大スターとすれば、この「秘坂鐘乳穴」は、デビュー前の新人という事になる。蓮の葉を並べたような「千枚田」の原型も、天上から床までを貫く巨大な鍾乳石の石柱の原型もある。

 ということは、この「秘坂鐘乳穴」が華々しくデビューして、全国区になったときに、私たちは、ふっ・・・と微笑みながら言える特権を持つわけだ。
 「いずれ有名になると思ってたよ・・」と。ま、数万年先だが。

 だんだん眼が慣れてくる。懐中電灯の光が照らす範囲をより広く感じられるようになる。

 そして、角を曲がったところに、それがあった。

 天上に穴が開いていて、そこから光が差し込んでいる。なんともかんとも言いがたい光景だ。人間の手が遠く及ばない自然の崇高な美しさが、光の柱として今、前にある。
 ここまで懐中電灯片手に歩いてきた者にだけ与えられるご褒美がここにある。
 光に照らされた苔の緑が目にしみる。

 さらに進む。身体を四つ折ぐらいにしないともぐりこめない所に来る。服が汚れるけれどそんな事はどうでも良い。匍匐前進。少しだけ背が立つところに出て、再び匍匐前進。前に穴はあるけれど澄んだ水がたまっているところに出て、ここが終点。これ以上は、アクアラングをつけるか、エラを生やさないと無理。
 タキシードでなくて良かった。

 広いところに出て全員集合して記念写真を撮る。ドーナツの袋が回ってくる。
 洞窟の穴の中で、ドーナツの穴を食べる・・と誰かが言う。

 さて、元来たところへ帰らねばならない。足元を見るのに必死だった状態は若干改善されて、天上や壁も見る余裕が出てくる。大きな石も目に入る。
 
 そして、やっと見つけた。・・コウモリ。天井に張り付いて数匹いた。懐中電灯で照らしたが、びくともしない。午後1時に照らされてあわてるコウモリもないだろうが。

 山肌の道を登って、車まで帰り、出発。少し走ったところに、「カタクリ自生地」がある。道路に近いところには、スコップで掘り返した跡がある。
 少しばかり遅かったようで、花は大半が開ききっている。
 ましな花を見つけて、「ケータイの待ち受け画面にしよう」という声もある。

 予定の箇所に向う。時間はすでに2時近い。

 蕎麦屋につく。「かたくり庵」。え、こんなところに・・・という場所にある。店内には桂三枝の写真が貼ってある。食券の自動販売機があるのが妙におかしい。
 店の外にあるトイレは、工事現場に立っている奴と同じものが立っている。これもおかしい。
 それでも、車が次々とやってくる。みんな美味しいものは知っているようだ。

 割子五枚を注文。900円也。
 できるまで周辺を散策。竹林の中のカタクリ、可愛い山野草が眼に飛び込んでくる。

 蕎麦を堪能。麺類全般が好物の私は、実に満ち足りた気分となる。
 住所:岡山県新見市草間8713 電話0867-74-9366 木曜定休

 あとは帰るのみ。また誘ってね。滝つぼでもどこでもいいから。ただ、携行品だけは前もって言っておいてくれたまえ。
 





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Last updated  2005.04.17 18:28:37
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まろ0301@ Re[1]:ドラマ「舟を編む」(03/27) maki5417さんへ 正社員二人というのは、…
maki5417@ Re:ドラマ「舟を編む」(03/27) 私も見ています。 キャスティングを見てど…
まろ0301@ Re[1]:ドラマ「舟を編む」(03/27) 嫌好法師さんへ 「なんて」の語釈。 […
嫌好法師@ Re:ドラマ「舟を編む」(03/27) ある人から勧められ私も今ハマっています…
まろ0301@ Re[1]:大二病なのか?(03/20) maki5417さんへ 確かに「詳細につきまし…

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