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2014.09.17
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カテゴリ:レビュー 感想
「マーニーが教えてくれたこと」

 主人公の杏奈は、幼い頃に辛い経験をして、すっかり心を閉ざしてしまいます。思春期を迎えた今では、日常の喜怒哀楽にも嫌悪を懐き、表情の変化も少ないのです。また、優しく育ててくれた養母にも不信感を募らせ、クラスメイトとの交友も不器用です。「自分は(全てのコミュニケーションの)輪の外なのだ」そう結論づけて、人との交流を避ける日々でした。
 人との交流を避け続けているうちに「上手くいかないのは、周りの人が悪いのだ」とまで杏奈は考えるようになり、ますます人を憎むようになります。しかし同時に、杏奈は自分自身の性格にも嫌悪を懐きます。自分の事も愛せないのです。
 養母の頼子は、杏奈を心配し、喘息の療養のためにと田舎町にある親戚の家に夏休みを過ごさせます。杏奈は、生まれて初めて訪問したこの田舎町で、謎の少女マーニーと出会います。
そして、杏奈の心は、マーニーによって開かれるのです。

思い出のマーニー

 ブロンドで青い瞳のマーニーは、杏奈を幸せに導きます。それは、杏奈を苦しめる杏奈自身の性格を改善するものでしたが、その方法は素晴らしいものでした。

 まず、マーニーは杏奈を愛するのです。そして、愛している事を言葉で伝えるのです。杏奈は、自分が誰からも愛されていないと思い込んでいたので、マーニーはまず始めに愛したのです。また、愛される事に気付きにくくなっている杏奈のために、愛している事を言葉で伝えたのです。
 マーニーは、想うだけでなく、言葉にする事が大切だと伝えたかったのです。

 また、マーニーが幾度となく杏奈に言った言葉があるのですが、それにも注目したいと思います。その言葉とは、
「私の事、思い出してね」と、
「私の事、忘れないでね」です。
杏奈は、出会ってすぐに親しくなれたマーニーの事を忘れるわけないと言うのですが、マーニーには分かっていました。人を愛する気持ちが少なくなってしまっている杏奈には、愛した人の事を毎日毎日繰り返し想うことが必要だという事を。
 人はその感情が、喜びでも怒りでも、哀れみでも楽しみでも、一週間もすれば色あせるものです。だからこそ、幸福感のようなこれからも大きく増やしたい感情は、繰り返し思い出して忘れない事が大切です。
 マーニーは、人を愛し続ける方法をアドバイスしたのです。

 さて、物語の後半に、ちょっとした事件が起こります。マーニーとしては致し方のない事だったのですが、事情を知らない杏奈にとっては、大変に悲しい体験だったのです。
 数日後、マーニーと再会した杏奈は、自分の怒りを伝えます。なぜ私を置いていってしまったのかとマーニーに訴えるのです。マーニーの返事は次のようなものでした。
「杏奈、私を許して。許してあげると、今言って!」
 人を許すこと。これはマーニーが杏奈に教えた、人が幸せに生きるために最も大切な事です。ひとりでも多くの人を許せれば、その分、人は幸せに成ります。

 そして、物語の最終章では、杏奈に嬉しいプレゼントがありました。それは、自分がマーニーから、常に守られている事を知ったという事です。今までもそしてこれからも、いつもマーニーが見守っていてくれる事に気付いたのでした。
 マーニーは、誰しも人は、愛され守られているのだと伝えたのでした。

自分が他人から愛されていること
自分の事を愛せること
人を愛し続けること
他人の事もそして自分の事も許すこと
そして、自分が守られているのだと気付くこと

マーニーが教えてくれた、幸福に成るための方法でした。

大切な あなたが 幸せでありますように。
横尾けいすけ


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最終更新日  2015.03.29 17:10:02
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