今年の映画初めは文豪シェイクスピアによる恋愛喜劇の古典「十二夜」でスタート
とは言えこのお正月には新旧を含め、数本の映画を見たのだが、自分の中ではこの「十二夜」を最初にしたい気持ちである。
監督・脚本 はRSCの演出家として知られる『レディ・ジェーン 愛と運命のふたり』のトレヴァー・ナン。製作は「英国万歳!」のデイヴィッド・パーフィットとスティーヴン・エヴァンス。撮影は「デス・クルーズ 欲望の嵐」のクライヴ・ティクナー。音楽はRSC作品で知られるシャウン・デ イヴィ。美術に「ライフ・イズ・スウィート」の ソフィ・ベーシェル。そして衣裳は「日の名残り」の ジョン・ブライトという颯爽といた立役者である。
出演は「恋人たちのポートレート」のヘレナ・ボナム=カーター、「いつか晴れた日に」のイモジェン・スタッブスとイメル ダ・スタウントン、「プレタポルテ」のリチャー ド・E・グラント、「英国万歳!」のナイジェル・ホーソーン、「死と処女」のベン・キングスレーといった俳優人である。
この映画の拠り所は一言でいえば爽やかさであり、観るものすべてがバッピーになるという作品。古今東西の名作の中でも屈指の爽やかさを誇る名作である。迷わず多くの人に見ていただきたいとオススメできる映画である。
一年のスタートに相応しい善き映画、そんな譲れない気持ちにさせる映画を自身の念頭において置きたい、つまりは拘りなのだが、そういう位置にしておきたい始まりにこの映画を選んだ。見る人の心に響く忠信の古典喜劇でもあり、心地良い残像と深い機知を今の時代に忘れ去れた言葉としての表現には、文学から遠く離れたという自分の今を省みたかのようで、初々しい感動を隠せない気持ちである。
今年一年のスターに、小生にとって爽やかな幕開けがきれたと感慨ひとしおになった。
十二夜、後半の見どころから一部(字幕なし)