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減胃庵覚書

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2007.04.18
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カテゴリ:カテゴリ未分類
がんに関する本は多い。

いまや日本人の死因の第1位を占め、やがて3人に1人はがんになろうとする時代。国民の関心も深いのだろう。

ぼくも入院中たくさんのがんの本を読んだ。こんなにあるのかと思うほどだった。

ぼくらの読める本は、専門家向けの論文や医学書ではなく、いわゆる一般向けの啓蒙書だが、いくつかに分類できそうだ。

一つは大学の先生や研究者が書いた、がんの一般向け解説書。たとえば少し古くなるが、東京女子医大の榊原宣氏が書いた岩波新書の「胃がん」、その続編の「胃がんと大腸がん」がその典型。統計的把握、発ガンの仕組み、手術の方法や抗がん剤など治療法、さらには個人でできる予防法など、写真入で平易に解説する。いわば、がんの入門書。

二つ目は、やはり大学の先生や研究者の手になるもので、各分野の最先端を紹介する本。丸義朗氏の朝日選書「がんをくすりで治すとは?」は、抗がん剤の機序や歴史を詳細にたどり、がん細胞のある特定の分子を標的とする最新の抗がん剤の情報を一般読者に提供する。このカテゴリーの本は、やさしく書いているけれども、素人には難しく、がん患者の現実とのギャップが大きい。

三つ目は、大学の先生や医師が書く、現代西洋医学に対する批判の書。がんの治療法として、現在は手術、抗がん剤などの化学療法、そして放射線療法の3つが3大療法といわれ、それ以外のいわゆる民間療法は専門家には無視されている。いっぽうで、医師の中には民間療法を取り入れて治療実績を残している人もいる。三大療法に限らず、いろいろな方法でがんに挑む実態を自ら紹介する本も多い。結果的に西洋医学への批判の書となることが多い。

なお、慶応の近藤誠氏の「患者よがんと戦うな」やその続編「ぼくのすすめるがん治療」は、民間療法を認めるわけではないが、現在の手術偏重のがん治療を痛烈に批判する。

四つ目は、雑誌記者や評論家が書いたルポルタージュ。主として、がん治療の実態に迫ろうとする。この分野では、少し古いが、柳田邦男氏の「がん病棟の朝」上・下(講談社文庫)が圧巻。国立がんセンターが、わが国最高のがん治療機関として確立されるまでの経過を医師、看護婦、患者それぞれの視点からたどってゆく。関係者のまさに血みどろの努力に敬意を表さずにはいられない。

五つ目は、患者の関心の深い、がんに効くといわれる食物や健康食品、サプリメントなどを紹介した本。これらががんに効くかどうかは実証されていない部分が多いそうだが、一般的にはアガリクスやメシマコブやβカロテンはがんに効くと思われているから、どうしてもそれを薦める本が出てくる。ここは患者のほうの選択に任せることになる。

六つ目は、主婦の友や小学館などから出ている、いわゆる実用書、あるいは百科全書。これらは、がん全般を俯瞰するのに適しているのと、たとえばどんなものを食べたらいいのかと迷っているとき、レシピも提供するなど、実用的だ。

最後に患者が書いた闘病記がある。最近では朝日新聞記者の上野創氏のがんからの生還記「がんと向き合う」(朝日文庫)がすごい。睾丸腫瘍が何度も肺に転移したが、そのつど壮絶な抗がん剤治療を経てついに克服。この10年間は再発していない。そのほか、医師のがん闘病記は、専門家の視点もあって、素人には参考になりそうだ。


これらすべてに眼を通すと、考え方もまちまちだし、まったく逆のアドバイスも出てくる。
患者としては、得た情報をどう選択し、それをいかにに実践していくかが大切なように思う。



減胃庵では、がんに関する情報を集めたホームページ「cancerwatch」を開設しました。ご関心のある方は一度ご覧ください。

がん・ガン・癌スーパーリンク」では、あらゆる臓器のがん情報を提供しています。





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Last updated  2007.04.18 11:53:35
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