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2005年05月04日
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テーマ:ニュース(99557)
カテゴリ:カテゴリ未分類
法務省は、裁判員制度について国民の理解を得るために映画制作やキャッチフレーズ募集に余念がない。裁判員になりたくない者が7割という世論調査結果によほどショックを受けたようである。国民の意識は遅れている、欧米では市民の司法参加はあたりまえなのに・・・なんて嘆く御仁もいるかもしれないが、私としてはこんな疑問が頭から離れない。なんで当の国民が望んでいない裁判員制度なんてものをごり押しで強行するのだろうか。

国民の司法参加なんていうけど抽象的な国民なんてものはこの世にいない。いるのは●山△夫とか○川◇子といった固有名詞のある個々の人間だ。つまり籤にさえ当たれば騒音オバサンだって、幼女趣味のフリーターだって裁判に参加できるというのが裁判員制度である。そんなのどこがよいのだろうか。
裁判員制度理解のためのキャッチフレーズ、いっそこんなのはどうだろうか。
「騒音オバサンでもなれます。裁判員」・・・なんてね。

裁判員制度の弊害については、過去の日記にも書いたので繰り返さない。ただ、それにあえてつけくわえるとしたら、こんな本音があるのではないのだろうか。
今まで、自分の持ち場持ち場で必死に生きてきたし、それなりの矜持もある。だから、今さら裁判なんていう場に突然まじって若い判事補なんかにアホ扱いされたくない。マスコミなどでは書かないし、口に出して言う人は少ないかもしれないが重要なことである。
※※
参考 復刻日記 ナナシ氏の憂鬱
ナナシ氏は憂鬱だった。今日は裁判員としての勤めを果さなければならない日。ふとナナシは一年前を思い出す。自分が裁判員に選ばれたという通知をもらった日は喜びのあまり小躍りしたものだった。もともと法律とか事件とかは興味あったし、サラリーマン生活は退屈でしょうがない。裁判員としての役割はよい刺激になるのではないか。それで、裁判員勤務の最初の日などは一番よいスーツを着て、定刻よりもはるかにはやく裁判所の会議室に行ったくらいである。

刺激的で面白い…そんな幻想がうちくだかれるのにはそんな時間がかからなかった。まず資料を読むのからして大変だ。もともとダメサラリーマンのナナシはいつもしょもない書類や資料を家に持ち帰って読まなければならないのに、こんなのまで読むなんて無茶な話だ。ついつい斜め読み、飛ばし読みになる。これで人間一人の死刑か無期かが決まるなんてよいのだろうか。ナナシなどはまだましなほうで、一緒に裁判員にあたった噂話好きの主婦エヌさんやフリーターのケイ君なんて読んでいる形跡すらない。

そしてもっといやなのが事件そのものの資料。これはさすがに裁判所の会議室でしか読めないのだが、被害者の死体状況の克明な解説と現場写真だけはもう勘弁してほしい。あたった事件は三人の女性が殺害された重大事件であるが、それぞれの被害者の発見時の写真、いずれも死後一週間から三ヶ月くらいのものだが、あれを最初に見たときには、食欲もなくなったし、夜も夢に出てきそうで寝つくのもいやであった。ああいうのってどうも苦手なんだよねえ。なんで平凡な事務職という商売を選んだ私があんな写真をみなければならないんだろうか。これって憲法の禁ずる苦役ではないの、まだ石運びを強制された方がましだ。ついついぼやきたくなるナナシである。

もっとも裁判員の仕事がすべて「苦役」ばかりであるわけではない。エヌおばさんやケイ君にはそれなりの楽しみがあるようだ。被告人は3人の女性を殺害した他に20数人の女性をレイプして写真やテープをとっている。裁判員は当然そうした「証拠」も見るわけだがケイ君なんかは目をぎらぎらさせているし、エヌさんは被害者の肩書きなどに興味深々。いちいち書類をためつすがめつして「へえ~○大のお嬢さんが。」とか「△△会社専務の娘さんがね~。」とか言って嘆声をあげている。あの調子ならおしゃべり仲間にもかなり吹聴しているのではないか。もちろん裁判員には守秘義務があるが、井戸端会議まで規制できるわけがない。ナナシも、もちろん人並みに覗き見趣味はあるが、あんなのをみているとこの裁判員制度ってつくづく罪深い制度だなあと思う。     
※※
あ、もうそろそろ時間だ。裁判所に「出勤」しなきゃ。今日は裁判員としての最後の日。裁判員の意見を提出する日だ。ナナシの意見はもう決まっている。20人以上の女性をレイプし、うち3人を殺害した被告人は無期。もちろん普通なら死刑だろうけど、なんでプロでもない自分が人に死刑を宣告する一端を担うなんて重圧を負わなければならないのだろうか。将来これでうなされるようなことになったらたまらない。もちろん犯罪そのものには怒りを感じるし、遺族の気持ちもよくわかるけど、そういう犯人に死刑を宣告し、なおかつその重みを背負っていくのはやはりプロの裁判官だからこそできるのではないのだろうか。
エヌさんやケイ君はどんな主張をするのかなあ。ともあれ、実際にいるのは生身のナナシさんやエヌさん、そしてケイ君といった顔も名前もある人間で抽象的な「市民」とか「国民」なんてものがいるわけではない。「市民」の司法参加なんていう言葉に惑わされて、裁判員制度なんて妙なものを導入した人々はきっと今頃後悔しているのではないのだろうか。






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最終更新日  2005年05月04日 12時25分47秒
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