|
カテゴリ:カテゴリ未分類
その昔、就職で非常に苦労したことがある。
その当時、辛かったのは将来の不安やお金のないことだけではない。 軽蔑するような、同情するような両親の態度であった。 今になれば、あの頃の両親の気持ちもすごくわかる。 叱咤激励しているものの、不出来な子供がやはりもどかしい…といったところだろうか。 幸いにしてなんとか就職できたのであるが、もしあのまま就職できなかったらどうなったのだろうと思うと怖ろしい。 出口のないトンネルを歩いていたような日々…あんな生活が続けば、精神的に病んでいったかもしれないし、そうでなくても、親との軋轢が増していったことは間違いない。 親が未成熟の子供を扶養するのは当然であるが、それ以外の親族間扶養というものは、扶養する側にとっても、扶養される側にとっても生き地獄のようなものである。かつての農村社会のように、農地という核があって、家督を相続したものが当然のように生活力のない兄弟を扶養していたような時代と、今とでは時代が違う。いやかっての農村社会にも、無給の家事使用人のような立場で兄夫婦や弟夫婦に気を使いながら辛い生涯を終えた人もいたことだろう。 生活保護費の負担を減らすために親族扶養を強化しようという動きがあるようだが、親族間の悲劇を増加させることになるのでは…と危惧する。今でも、無職の息子娘と親との間の殺傷事件は多い。こうした事件はさらに増えていくだろうし、親族に扶養紹介の行くのを嫌って保護申請をしないという選択をする人も増えていくであろう。 成人した親族同士の扶養を強制するのは、やはり問題が多い。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|