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開化期を舞台にした韓国ドラマ「朝鮮ガンマン」を観ている。
羽生弓弦似のイジュンギ主演で恋ありアクションあり復讐あり…で面白い。 改革派の要人が次々と暗殺され、武官であった主人公父子にも魔の手がのびる。 父は殺され、主人公は改革派の首領金玉均(実在の人物)の助けで日本に逃れる…という話でもちろんフィクションであるが、時代背景は現実であろう。 正確な年代は提示されていないが、清国の衰亡と日本の勃興は明確になっている。 朝鮮にも改革の必要を認識している人は多いのだが、守旧派にはばまれ、ほとんど実をあげていない。 同時期の日本は無線通信や郵便、鉄道はすでに開通しており、銀座ではレンガ街とガス灯が名所になっていた頃だ。 なぜ守旧派は改革に反対するのか。 それは身分制度の廃止等で自らの特権的地位が奪われるのを怖れているからだ。 考えてみれば、明治維新はまさに既得権のはく奪で、これがなければ近代化はなかった。廃藩置県で今までの殿様は華族の身分と引き換えに、東京居住を強制され、藩主の地位を失った。秩禄処分で武士は収入を失い、没落した者も多かった。それでも士族の反乱は起きても、大規模な内乱にはならなかった。 身分がなくなったことで、能力本位の登用が行われ、優秀な人材が西洋技術を移入して、自らの力で鉄道や工場を造り、運営するようになった。 近代化とは、金持ちや要人が洋服を着たり、洋風の生活をすることではない。 近代技術を自らの手で作り運営するようになることをいう。 そういう意味では、朝鮮ガンマンでは、西洋の文物に興味関心を持つ訳官(通訳官)の娘がでてくるくらいで、西洋の知識を学ぼうという人は出てこない。物語ももちろん面白いのだが、朝鮮から見た西洋文明、そして近代化というものがどう描かれていくのかも興味深い。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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