扉をたたく人 原題:The Visitor
2008年のアメリカ映画。
第81回アカデミー賞
ノミネート:主演男優賞
リチャード・ジェンキンス:ウォルター・ヴェイル
ヒアム・アッバス:モーナ
ハーズ・スレイマン:タレク
ダナイ・グリラ:ゼイナブ
コネチカット州で大学教授をしている62歳のウォルター(リチャード・ジェンキンス)は、妻を亡くし、心を閉ざしていた。ある時、学会のためにニューヨークに出張し、滞在のために別宅のアパートを訪れるが、そこには見知らぬ外国人のカップルがいた。ふたりはジャンベ奏者のシリア系男性タレク(ハーズ・スレイマン)と、アクセサリーを作って売るセネガル系女性のゼイナブ(ダナイ・グリラ)といい、詐欺にあってウォルターの家を貸されたのだった。やむを得ず共同生活を始めた彼らだったが、陽気なタレクはウォルターにジャンベの演奏法を教え、ストリートセッションに誘った。初めての体験に充実感を覚えるウォルター。しかし、タレクは地下鉄無賃乗車を疑われて逮捕され、不法滞在の身を暴かれてしまった。何とかして彼を釈放させようと奔走するウォルターの前に、タレクの母であるモーナ(ヒアム・アッバス)が現われる。
ウォルターは、妻と死に別れて以来本を書く事にも、教える事にも情熱を燃やせずにいた。
初老の大学教授と移民青年の出会い。
孤独な彼の心を揺さぶるアフリカンドラム、ジャンベのリズム。
彼の中で何かが変化していく。
派手なアクションシーンや華やかな場面は一度もない。
人間関係や気持ちのヒダを丁寧に描いていく。
登場人物は、人見知りだったり、内気だったり、控えめだったり。
ハッピーエンドではない。
9・11以後のアメリカは移民に寛容ではなくなった。
経済難民はもちろん、政治難民も容易には受け入れられない。
世界に開かれた「新天地」ではなくなったのだ。
つらい現実を見つめ、無力感に囚われながら、尚、ラストシーンのジャンベの力強さにハッとする。
公式サイト 扉をたたく人
かと言って、私は不法移民、不法就労に寛容ではない。
それに付け込んで搾取する冷酷な日本人も許してはならないと思う。
犯罪歴のある外国人の日本入国、帰化は厳しく拒否すべきだと思っているし、犯罪者引き渡し条約を締結していない国の人は入国させてほしくない。
犯罪者引き渡し条約をすべての国と結ぶべきだと思う。
不法移民と難民は別のものだと思う。
本国で迫害をうける可能性のある人を難民として受け入れるのは当然のことだと思う。
日本人を父として外国人の母親から生まれた子どもに日本国籍を与える場合は、DNA検査が不可欠だと思う。
偽装パスポートで入国しても、子どもさえ生んでしまえば送還されない。。。という逃げ道も認めてはならないと思う。
あと20年か30年ほどで死んでいく私はともかく、あと50年は生きるであろう息子達のことを想えば、とても重要なことなのだ。