2月26日
今日は2月26日。2月26日の出来事といえば、二・二六事件を連想する。二・二六事件とは、1936年2月26日から2月29日にかけて発生した陸軍皇道派青年将校によるクーデタ未遂事件である。2月26日、陸軍青年将校らが1,483名の下士官・兵を率いて蜂起し、政府要人を襲撃するとともに永田町や霞ヶ関などの一帯を占拠したが、最終的に青年将校達は下士官兵を原隊に帰還させ、自決した一部を除いて投降したことで2月29日、収束した。事件前の日本は、第一次世界大戦の特需で発展したが、終戦後の1920年以後は、戦後不況に陥る。1923年の関東大震災なども重なり、1927年昭和金融恐慌、1929年世界恐慌、さらに1930年、濱口内閣が実行した経済政策(金解禁)で、不況はさらに悪化して昭和恐慌となった。その後犬養内閣の高橋是清蔵相の下、金解禁を再禁止し、日銀の国債引き受けなど積極的な財政政策により、恐慌による混乱から日本は一足早く脱出したが、この恐慌で、企業の倒産し、失業者が増大、農村はとりわけ大きな打撃を受けた。農村では農作物の下落、凶作などで、欠食児童や女子の身売り、小作争議が激化などが深刻な問題となり苦境はその後も続いていた。国際社会では満州事変後、日本は国際連盟を脱退、孤立の道を歩んでいた。このような社会状況の中で青年将校らは政治家と財閥系大企業との癒着などの政治腐敗や、大恐慌から続く深刻な不況等の現状打破、特権階級を排除した天皇親政の国家改造を唱え蜂起した。青年将校らは戦前の思想家北一輝の思想の影響を受けていたといわれる。北一輝が書いた「日本改造法案大綱」では男女平等、男女政治参画、華族制度廃止、私有財産制限、財閥解体、皇室財産削減などの、進歩的な政策が主張されている。これらの政策は第二次世界大戦後に実行されている。結局、蜂起部隊は反乱軍となり、はしごを外された。首謀者の多くは死刑となった。二・二六事件慰霊碑が渋谷にある。首謀者、犠牲者は今の日本の現状をどう思っているのだろうか。反乱軍の司令部があった山王ホテルの跡地に立つ山王パークタワー山王パークタワーの隣は首相官邸二・二六事件慰霊碑が渋谷税務署の隣にある。二・二六事件慰霊碑、陸軍刑務所跡の一角にある。1965年2月建立道路を挟んで向かいはNHK