オレのダブルタイトル　その２「オレと鯉氏とバグアンツのダウンショット」

ビッグバトの沖ブイ撃ちもすっかりペースを崩してしまい、時間も随分経ってしまってまだライブウエルは空の状態であった。

これはちょっとマズいであろうと、とりあえずリミットを揃えることに変更である。



昨年の秋にいい釣りが出来た、グラスミノーLのノーシンカーの表層引きを試すことにしてみた。

溶岩帯のブレイク付近をゆっくりただ巻きでトレースすると


“こんなにどこにいたんですか”

と思ってしまう位にB.Bが湧くは湧くはでキーパー楽勝も束の間、途中で皆Uターンである。





トレースコースを考えながら続けてとりあえずリミット達成であるが、キーパーぎりぎりでこの釣りもペースが悪く、サイズが伸びないのである。




今回の西湖はだいぶ厳しそうである。


“こんな日は、きっとディープの得意なノリーズプロスタッフの石井さんや中原さんあたりがザックリ釣っているんだろうな”



なんて考えていたけど、オレは普段、ディープの釣りをしていないからしっかり集中して出来ないので今回は諦めて、シャローのクルーズのサイトでマクルしか手が無くなってしまった感じであった。



この釣りは根気やタイミングが釣果に結びつくけど、芦ノ湖の特訓の成果を試す為にもトライすることにしてみた。



時間のないこういった時にはあまりいい釣果が上がらないのでけど、まあまあのサイズのクルーズを見つけたので、ゆっくりと平行してボートを進めてみるが、なかなかその魚が止まらず喰わすタイミングが作れないので、こちらから魚を止める方法を試してみるとそれが決まって一瞬口を使ってきたがフッキングミスしてしまった。



今日のような状況では、またと無いチャンスだっただけに悔やまれる。

別の魚を探すことにしてみたが、ここで雨が強まりサイトが出来なくなってしまった。



残り40分位しかない。最後にこれはビッグバトの沖ブイ撃ちで勝負しかないとボート屋方向に進みながらブイを撃っていたその途中、岸から鯉のブッ込みの竿が数本出ているのを確認して、それを迂回する様にボートをコース取りした時、ブッ込みの仕掛けが入っている湖流の下側の５mから７mラインに団子状にベイトの群れを魚探が拾ったのであった。



ブッ込みの仕掛けから十分距離が離れていたので試しにバグアンツのダウンショットを投入してみると、なんと1投目からバイトが入る。


グラム単位で入れ替えをして、その後、キーパーサイズだったけれど入れ喰いになってしまった。



15分位の間に7尾掛けたがどれも同じようなサイズだったが、物凄い数のB.Bがいる感じであるがなにせ時間がもう無いのでここで終了。その僅か15ｍ位の間で3箇所のベイト団子をまたもや魚探が拾っている。


後ろ髪を引かれる思いで渋々と帰着を急ぐこととなった。


その途中、ブッ込みの仕掛けから流れた餌にベイトが湧き、それにB.Bがリンクしたのであろうとオレは考えていた。


これは、やはりディープの得意な石井さんや中原さんの釣果が気になり聞いてみると、ディープ組も苦戦していたらしくいい釣果があがっていないとのこと。




ディープの得意な石井さんはそんな中でもシューティングという技で魚探を使って、ベイトの状態をしっかり把握して、B.Bを直撃するハイレベルな釣法の持ち主であるのだが、今日の西湖のベイトフィッシュが意外にも足が早く、魚探に拾ってもすぐに移動してしまうことが苦戦の理由だったそうである。




釣れたサイズは小さかったが、たまたまオレが見つけたあのスクールは多分、ブッ込みの仕掛けから流れた餌に小魚が寄ってそれにB.Bが付いていたから釣れていたことが石井さんと話をしていて自然と理解出来た気がした。




ここで何が言いたいのかというと、ブッ込みの仕掛けを見つけたらその下流側をチェックしようといったことではない。




ベイトフィッシュを止めたり、留めさせる要素というものがディープを釣る上で大切であるということが今回の西湖で再確認できたことなのである。



今回のように、ディープのベイトフィッシュが予想以上に動いてしまってたり、散らばってしまっている時ほどディープの釣りを難しくしてしまう。まして西湖の場合は変化の少ないフラットでまだウイードも少なかったのである。




ベイトフィッシュを止めたり、留めさせる要素で考えられることは地形の変化やストラクチャーなどが挙げられるけれど、プアなディープフラットほど要素の幅が少ないために絞りにくく、今回のような人的要素が逆に魚を引き付けてしまったのかもしれない。



今後の西湖などのクリアーレイクのディープの釣りでこれから梅雨が明けて水温が上昇しサーモクラインがはっきり出だすとプアなディープフラットだけにベイトフィッシュやB.Bを集める強力な要素のなるのだろうと思います。



ディープ狙いの時は是非意識してやってみてください。