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2024.04.28
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読レポ第2057

カール・ロジャーズ

~カウセリングの原点~

著:諸富祥彦
発行:㈱KADOKWA

第6章 1955年ロジャーズとジャンドリン

 「深いところから話さないクライアント」への対応として、フォーカシングを発見(1/6)

 1956年に「いいかい。大切なのは、ここからどう進むでいくのかだ、君は、それを発見していく人間の一人だ」とロジャーズから未来を託されたジェンドリはその後、どのような道を歩んだのか、ジェンドリ自身、次のように述懐している。

 ロジャーズがウィスコンシン大学に招かれた時、私は研究主任として同行した。ほどなく、相談室に入ろうとしない「統合失調症」の患者と並んでホールに立っている自分がいた。患者は何についても深く話すことはなかったし、このことは精神科の入院患者に共通していた。私たちは対照群として近所の農家から「正常な」人々を募集した。雨水を溜めるために水平に農耕することや、親類総出で数日間で刈り取れるだけのタバコを植え付けることなどを彼らから学んだ。これらの「正常な」クライアントもセラピィに関連するような話はしなかった。

 この深さの欠如(lack(ラックー:足りない) of deqth(ダッ:死))は、シカゴ大学で会っていた通常のクライアントに認められるものだった。カートナーは、カウンセリングの最初の2、3回でクライアントが自分の内側での体験を語っていないことがわかったら、そのクライアントは、長期間のカウンセリング面接をおこなってもうまくいかないことが予測されることを示していた。私は1963年にシカゴ大学に戻った。そしてこの問題に取り組んだ。多くの学生が忍耐強く、クライアントが自分の直接のexperiencing(エクリンピング:経験する)を見出すことができるようになるための「インストラクション(他者に物事を教え示すこと)」を記述した実験したりして協力をしてくれた。私たちはそれをセラピィの時間外で試み、多くの研究が生まれた。私たちはセラピィにとって決定的に重要な一つの変数(one crucial (クション:重要な)therapeutic (ベラキュデ:治療) variable(ベリヤボー:変数))を見いだすことに成功し、またそれを教えることもできるようになった。私たちは、あるケースの失敗が予測された場合に、それを逆転させることができるようになったのである。(Gendlin,2022)

 ジャンドリンは勝利した!つまりは、こういうことである。傾聴は、何のためにするのかそれはただ、「わかってもらうため」でも、話したいことを話してすっきりするため(カタルシス効果)でもない。本書第4章で示したように、人は他者から、深く聴いてもらっていると、本人自身も、自分自身の内側を深く聴くようになる自分の内側に意識を向けていなかった人が、自分の内側に意識を向けるようになる内面探索を始めるようになる。つまり、深く傾聴されることで人は、自分の内側を深く探索するようになるそれが、大きな自己発見や、今の自分がどうすればいいのかを発見することにつながる

と著者は述べています。

 ジャンドリンは、1955年のカートナーの修士論文でのロジャーズへの異論をしめした「カウンセリングの最初の2、3回でクライアントが自分の内側での体験を語っていないことがわかったら、そのクライアントは、長期間のカウンセリング面接をおこなってもうまくいかないことが予測される」と言っていたことに対して、それを覆す発見した。
 人は他者から、深く聴いてもらっていると、本人自身も、自分自身の内側を深く聴くようになる。自分の内側に意識を向けていなかった人が、自分の内側に意識を向けるようになる。内面探索を始めるようになる。つまり、深く傾聴されることで人は、自分の内側を深く探索するようになる。と述べていることに、私も同感です。
 それには、私流に言うとたゆまなく心のベクトルをクライアントに注ぎ続けることだと思います。クライアントに深く傾聴の心のベクトルに耳を傾けることだと思います。





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Last updated  2024.04.28 20:11:07
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