紹介文
大学教授を父親に持つ引っ込み思案の優等生・相馬涼子。アル中の母親をかかえ、早熟で、すでに女の倦怠感すら漂わせる不良少女・松尾勝美。17歳の2人の女子高生の出会いと別れを通して、初めて人生の「闇」に触れた少女の揺れ動く心を清冽に描く芥川賞受賞作。他に、母と娘の間に新しい信頼関係が育まれていく様を、娘の長すぎる髪を切るまでの日々のスケッチで綴る「揺れる髪」等2編。
光抱く友よ
芥川賞受賞作品・・。
賞をとった作品だから優れているとは思いませんけれど、
この年は芥川ノミネート、不作だったんでしょうかね?
ってくらい取り立てていいと思える小説ではなかったです。
不良少女はかわいそうだけれど。
あと、他の収録作品「春まだ浅く」は1979年の作品ですが
たった30年前の作品とは到底思えない道徳観。
学生同士の恋人で結婚まではキレイなままでいさせて、という
おかたい女の子とそれに関してなんだかんだと”精神的論理”で
賛同したように理屈こねてみせて、
なのになんだかんだと理屈をこねて結局”簡単な”女の子の友人に
モーションかける彼氏。
最後バレても偉そうに、さもボクってインテリだからとでもいいたげに
大演説。
こーゆーの苦手ですねー。
結局、処女性を振りかざして”ワタシは特別清潔な女の子”と
処女性を売り物にする女もいやらしいと今の感覚なら思ってしまうし
やたらと理屈っぽいくせにやることは俗物そのものの
彼氏も最低。
処女性の価値観の違いでしょうか。
処女に価値が無いとは言いませんよ。
でもそれを売り物にするのはいかがなものかと。
21世紀の感覚で読むとコメディですか?って思うほど
滑稽です。
ワタシですらそう思うのだから今の平成生まれなんかが
読んだらコメディどころかSFデスカ?って感覚なんだろうなぁ。