貴様のベクトル変換能力の前では、あの時、俺たち時空警察官も全滅寸前だった!
あの時、組織自体を含め、俺もたった一人の人間が、あそこまでの戦闘結果を残すとは思わなかった!
小隊は少なくとも5つは壊滅。当時の時空警察第三部隊は、この俺相手に何も出来なかったっけかなぁ
はっきり言おう。
俺はお前が憎い! 俺の大切な部下や、尊敬していた上司、悪友や僚友も皆殺したお前が、憎くてたまらない!
(大門)やっと思いで完成した、お前専用のワクチンが完成した時、皆もう死んでいたんだ……
そしてやっとの思いで追い詰めたと思ったその時、本部からは逮捕しろ、と言う命令がきた! 仲間を殺したお前を地獄を送れなかったその時の怒りは、今でもはっきりと記憶している!
はっ、要は復讐か。
だが忘れるな。そんな俺を作り上げたのは、この世界だぞ大門・徹!
なんだと!?
親が餓えのあまりに死に絶え、俺たち双子はそのまま当時のデスファング・ザ・トライデントに引き取られた。
だが、デスファング・ザ・トライデントが生れたそもそものキッカケは、金がないと生きれなくなったこの社会そのものだ!
……!
金が無ければ生きていけない! 食べ物も、水も、何も無いんだ! あんたに分るか、この苦しみが!
……例え正義の味方なんてのが現れて悪の組織を倒したとしても、それだけでは真の意味で平和になったとは限らない
……
悲しいけど、凶暴な怪獣や地球侵略をたくらむ宇宙人を倒したところで、根本的な問題が解決しない限り何も出来ないんだよねー。そんな事する資金があるなら、砂漠に井戸でも掘ってやれ、てな感じ
いや、それ言ったらお終いだろ……
……所詮、世の中は『弱肉強食』と言う名の食物連鎖の中で生きていくしかない。
……生きるために犠牲になる命があれば、その犠牲で救われる命がある。
……捕食する側とされる側……牙を剥いた『される側』の恐ろしさは、その立場すら逆転してしまうがな
何が正しいのか。何がいけないことなのか……結論としては、
何をやっても、結局は構わないんだ
そんな事されたら堪ったもんじゃないわ!
そのとおり。だから、法律、というものがグレイトに存在する
だが、その法律があるが為に死んだ、父さんと母さんは何だったんだ……! 手に入るなら盗めばいいものを、『法律』があるから駄目なんだよって、
なんだよそれ!?
でも、その『ルール』がないと、結局は皆好き勝手にやっちゃうんですよね
しかし、影で泣いている奴がいるのも、また事実だ。
……來道兄弟。お前たちの主張は分った。俺なりにな
だが、お前たちが他の並列世界を破壊しようと言うのなら、俺は全力で殴る!
はっ、来てみろよ! 所詮、世の中は強い奴が勝っちまうんだ! そしてソイツが自然と支配し、正当化しちまうのさ!
続く