カテゴリ:洋ロック・ポップス
これぞ文句なし!エアロの最高作 かなり前に取り上げた『闇夜のへヴィ・ロック(Toys In The Attic)』の後に続いて、1976年に発表されたエアロスミスの第4作が、この『ロックス(Rocks)』というアルバムである。全米3位に輝き、これまでに400万枚以上を売り上げたとされ、1970年代の彼ら最大のヒット作である。エアロスミスの盤を客観的な目で1枚だけ選ぶとなれば、やはりこれが一番ということになるだろう(とはいえ、筆者は『闇夜のへヴィ・ロック』や『ライヴ・ブートレッグ』も結構好きなのだけれど)。 本盤のいちばんの特徴は何か、と訊かれれば、筆者なら、若さと貫録が同居している点とまずは言いたい。エアロスミスのデビュー作は1973年の『エアロスミス(邦題:野獣生誕)』だった。本盤『ロックス』はデビューから3年、アルバムとしては4作目であり、当時のメンバーの年齢は20歳代後半であったということになる。確かにデビュー時には荒い部分も散見されたのだけれど、この頃になってくると(ドラッグ問題はともかくとして)彼らにもいい意味での落ち着きだ出てきたように感じられる。つまりは、円熟と言うにはまだ早すぎるが、駆け出しの若者というには落ち着き始めてもいい年齢という、絶妙なタイミングでの快作だったわけだ。 ライヴでも定番となったオープニングの1.「バック・イン・ザ・サドル」からして完璧といっていいように思う。曲は静かに幕を開け、一気に爆発し、そのままノリがありなおかつ貫録がある演奏で進んでいく。全編を通じてスピードと疾走感があるのだけれど、それが勢いだけで終わっていないとでも言えばお分かりいただけるだろうか。3.「地下室のドブねずみ」、6.「ノーバディーズ・フォールト」(このスリリングさは最高)、9.「ホーム・トゥナイト」(精緻に仕上がったバラード曲)あたりは完成度が高くて特にお気に入り。 あらためて考えてみれば、『ロックス』というタイトル自体、かなり挑戦的だとういう風な気がする。これぞロックだ、と憚ることなくタイトルにできたのは、やはり内容に相当の自信があってのことだろう。それで実際、これぞロックの真髄という密度の濃さが実現できているのだから、文句なしとしか言いようがない。70年代後半のロックを語るなら、絶対に外すことはできない必聴の名盤であること間違いなし。 [収録曲] 1. Back In The Saddle 2. Last Child 3. Rats In The Cellar 4. Combination 5. Sick As A Dog 6. Nobody’s Fault 7. Get The Lead Out 8. Lick And A Promise 9. Home Tonight 1976年リリース。 【送料無料】ロックス [ エアロスミス ] 下記ランキングに参加しています。 お時間のある方、応援くださる方は、“ぽちっと”よろしくお願いいたします! ↓ ↓ ↓ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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