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カテゴリ:劇場で観た映画
首から下が麻痺した大富豪の中年男と、介護をすることになったスラム出身の黒人青年。
性格も境遇も全く違う2人が真の友情を育んでいく姿を、実話を基に描いた作品です。 “さぁ、人生に繰り出そう。” 原題は“UNTOUCHABLE”。 (英題は“INTOUCHABLE” “THE INTOUCHABLES”) ≪ストーリー≫ パラグライダーの事故で首から下が麻痺してしまった大富豪のフィリップ。 新しい介護人の面接にやって来たのは、場違いな雰囲気の黒人青年のドリス。 スラム街に暮らすドリスが来た目的は、失業手当を貰うための不採用の証明書だった。 周囲の憐れみの同情と腫れものに触るような態度に辟易していたフィリップは、 ドリスのふてぶてしい態度に興味を抱き、思いつきで採用することにした。 趣味や生活習慣など、2人が歩んできた世界はまるで正反対だったが、 介護の経験もなく、障害者相手に遠慮することなく本音で接するドリスに、 フィリップの心は解きほぐされ、次第に固い絆で結ばれていく2人だった・・・。 ≪スタッフ≫ 監督・脚本はエリック・トレダノ、オリヴィエ・ナカシュ、 製作はニコラ・デュヴァル=アダソフスキ、ヤン・ゼヌー、ローラン・ゼトゥンヌ、 撮影はマチュー・ヴァドピエ、編集はドリアン・リガール=アンスー、 音楽はルドヴィコ・エイナウディ。 ≪キャスト≫ フィリップにフランソワ・クリュゼ、ドリスにオマール・シー、 他にアンヌ・ル・ニ、オドレイ・フルーロ、クロティルド・モレ、 アルバ・ガイア・クラゲード・ベルージ、トマ・ソリヴェレ、 シリル・マンディ、ドロテ・ブリエール・メリットなど。 予告編を初めて観た時から、好きな作品になる“予感”がしていました。 ずっと観たかった映画で、実は試写会に行く予定をしていたのですが、 当日、急に用事が入ってしまい、観に行けませんでした。(泣!) フランス映画を進んで観に行くことは少ないのですが、すごく期待も膨らみ、 公開されたら絶対に観に行こうと決めていました。 母国フランスで10週連続興行収入1位を記録し、ヨーロッパ各国でも大ヒットしました。 フランスのアカデミー賞とも呼ばれ、最も映画賞で権威あるセザール賞で、2011年度、 作品賞など8部門にノミネートされ、「アーティスト」のジャン・デュジャルダンをおさえ、 見事、フランソワ・クリュゼとオマール・シーの2人が主演男優賞を受賞しました。 また、同年の第24回東京国際映画祭では、最優秀作品賞にあたる東京サクラグランプリと、 フランソワ・クリュゼとオマール・シーが最優秀男優賞を受賞しました。 予告編で、アース・ウィンド&ファイアーの代表曲“セプテンバー”が流れる中、 笑える場面や楽しそうなシーンがいくつか使われています。 フランス映画なのに、何でアース・ウィンド&ファイアーなんだろう・・・と 小さな疑問が浮かんでいましたが、ドリスが大ファンだったんですね。(笑) 冒頭、ある事を“成功”させたフィリップとドリスが車の中でノリノリで歌うのが “セプテンバー”、そして、中盤にフィリップの誕生日会が開かれるシーンで ドリスがカッコいいダンスを披露する時の曲が“ブギー・ワンダーランド”!! ディスコナンバーとして、1970年代に世界中で大ヒットしました。 ちなみに、フィリップとドリスが出会ったのは1990年代初めです。 楽しい作品ですが、首から下が麻痺したフィリップの介護、障害のさまざまな話や、 家族関係も複雑で貧困な家庭環境で育ったドリスが苦難するエピソードなども描かれ、 対照的な2人の姿から、社会問題を投げかけているようにも感じました。 監督・脚本を共同で手掛けたエリック・トレダノとオリヴィエ・ナカシュのお2人の手腕、 そして、フィリップ役のフランソワ・クリュゼとドリス役のオマール・シーのお2人の 素晴らしく魅力あるパフォーマンスに最初から最後まで圧倒されっぱなしでした。 フランスを代表する演技派俳優のフランソワ・クリュゼと、コメディアンとして活躍し、 俳優としてはほとんど新人のオマール・シーは、初共演とは思えないほど息がピッタリ! ベテランのフランソワ・クリュゼは、豊かな表情とセリフでフィリップを演じ、 フィリップの人柄や心に抱える悩みや葛藤を全身から感じるようでした。 一方のオマール・シーはとっても表情豊かで、特に笑顔が素敵で目が魅力的です。 ユーモアがたくさん散りばめられ、2人の心温まる会話と交流が描かれていて、 癒されると言うか、優しさに満たされるような作品と久しぶりに出会いました。 9月1日より全国ロードショー公開されています。 (PG-12指定) 「最強のふたり」 オフィシャルサイト お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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